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過去20年間で過去最高の売上高物流コスト比率を記録

2021/12/27

(公社)日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は12月24日、2021年度物流コスト調査の売上高物流コスト比率が5.70%(全業種平均。速報値)となったと発表した。前年度からの上昇幅は0.32ポイント。近年、物流事業者からの値上げ要請等を理由に売上高物流コスト比率が上昇傾向となっていたが、2020年度調査では前年度から0.47ポイント上昇し、5.38%と14年ぶりの5%を記録。さらに2021年度調査においても上昇が続き、過去20年間の調査で最も高い売上高物流コスト比率となった。

今回の調査では、2021年7月から12月にかけてアンケート調査を実施し、計195社から有効回答を得た。なお、今回の調査対象期間は主に2020年度であり、新型コロナウイルスの流行が拡大した時期とも重なるため、コロナ禍による物流コストの影響についても、現在分析を進めている。

なお、同一サンプルによる前年度比較が可能な「2年連続回答企業」(162社)による売上高物流コスト比率(全業種平均)は5.61%(全業種平均。速報値)で、前年度と比較して0.07ポイント上昇している。
 
値上げ要請の有無については、回答企業(169社)のうち66.9%が要請を受けたとの回答を得た。値上げ要請を受けた企業の割合は前年度から16.1ポイント減少した。値上げ要請があったとの回答した企業(113社)のうち、98社(86.7%)の企業が「応じた」と回答。9.1ポイント減少した。輸送費の値上げ要請については、やや勢いが落ち着いた感があるが、荷役費や保管費については昨年と同水準で値上げ要請が続いている。

なお、確定値は2022年4月に公表する予定。

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