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三井倉庫HD古賀社長の入社式訓示を公表

2021/04/01

三井倉庫ホールディングス(株)は4月1日、「2021年度三井倉庫グループ合同入社式」を開催した。

これに伴い、同社代表取締役社長 古賀博文氏の新入社員向けメッセージ(抜粋)を以下の通り発表した。

●歓迎のことば(抜粋)

ご承知のとおり私達を取り巻く環境は劇的に変化しています。人々の移動や交流は大きく制限され、皆さんも大学へ通えない、友達に会えない、部活動やサークル活動が思うようにできないなど、その影響の大きさを実感したことでしょう。

今後の国内景気は、経済活動の正常化に向けた動きなどにより、緩やかな上向き傾向が続くと見られていますが、見通しは依然として不透明な部分も多く、予断を許さない状況が続きそうです。

物流業界に目を向けますと、世界各国の都市封鎖や工場停止の影響で、国内外のサプライチェーンの維持は一時、非常に厳しいものとなりました。そうした中、ライフラインの確保に奔走する物流事業者にこれまで以上の注目が集まり、その重要性が改めて社会に認知され、「エッセンシャルワーカー」という言葉も定着しました。

すなわち、私たちは人々の暮らしを支えるために不可欠な仕事に従事している誇りを持ち、いかなる状況にあっても「物流を止めない」という強い使命感でその責任を果たす立場にあるということが明らかになったと言えます。

その一方で、物流業界はこれまでの100年間よりも、これからの数年間で起こる変化の方が大きい転換期にあり、物流のデジタル化や業界の構造改革は加速度的に進むことが予想されています。

変化の時代においては、もはや「変化しないこと自体が大きなリスク」です。今この時を新たな挑戦と課題克服のまたとないチャンスと捉え、1人ひとりが「変化」し成長することを常に意識することが肝要です。

私達三井倉庫グループは、「お客様から信頼されるファーストコールカンパニーとなること」をミッションに掲げ、One三井倉庫、つまりグループ一丸となってお客様が困った時、「三井倉庫グループなら必ず解決してくれる」と真っ先に相談していただける存在になることを使命としています。

その実現のためには、1人ひとりが物流のプロフェッショナルになることのみならず、お客様の業務内容や製品特性、商流、競合相手や業界動向等をよく理解し、お客様の目線に立って提案し、継続して貢献することが重要です。

また、当社グループ自らが持続的に成長し、真の「ファーストコールカンパニー」となるためには、ESGの観点から社会的責任を果たすことも不可欠です。このESG経営に関しては、三井倉庫ホールディングスの組織内に「ESG推進室」を新設し、従来の取組みをより強化していく体制を整えました。グループ全体で社会から一層信頼される企業を目指してまいりたいと思います。

最後に皆さんに2つのことをお願いしたいと思います。

まず1つ目は、「毎日勉強して欲しい」ということです。私の言う勉強は、「広い視野を持って世の中の変化や動きを感じ取って欲しい」、ということです。外出や買い物するときも何気なく歩くのではなく、どういうお店が並んでいて何が流行っているのか、何が売れているのかを意識的に見ること、あるいは流行りの文化・メディアに触れてみることも良いでしょう。単にモノの流れを把握している人ではなく、様々な業界や事柄を熟知する人こそ、真の物流のプロフェッショナルであり、お客様からも同僚からも信頼されるパートナーとなることができるのです。ぜひ皆さんにはそうした物流のプロフェッショナルを目指していただきたいのです。

2つ目は、「“現世を忘れぬ、久遠の理想”を持っていただきたい」ということです。この言葉は早稲田大学校歌の一節です。母校の校歌ではないのですが、私はこの言葉が大好きです。皆さんにとっては、これから各部署へ配属され、そこで与えられた仕事にきちんと取り組むことが現世で、まずはこれが大事なことです。その上でさらに「久遠の理想」、つまり、将来この会社で何をやりたいか、どのような将来像を描きたいかを考え、その夢を実現して欲しいのです。今すべきことに全力で取り組み、さらに自分の目標や夢に向かい真剣に努力する、「現世を忘れぬ、久遠の理想」、ぜひそのように励んでいただきたいと思います。

最後に、皆さん、三井倉庫グループでいきいきと働く自分の姿を思い描くことができていますか?いきいきと働く、その大前提は人生を大事に、楽しく過ごすことです。先ほどお願いした2つのことを忘れず、久遠の理想に向かって一緒に歩んでいきましょう。

●三井倉庫ホールディングス(株)代表取締役社長 古賀博文氏

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