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国内自動車7社 新型コロナ感染拡大で影響

2020/04/03

(株)東京商工リサーチは4月2日、国内自動車メーカー主要7社およびグループ会社(国内自動車G)と直接取引のある1次、間接取引の2次の取引先数を調査した。

「新型コロナウイルス」感染拡大で、国内自動車メーカーにも影響が及んでいる。

トヨタ自動車(株)は国内5工場7ラインを4月3日から一定期間の稼働停止。本田技研工業(株)は工場(四輪)で4月16日・17日までの2日間の生産休止。日産自動車(株)は4月以降、国内3工場で生産停止。スズキ(株)は4月1日~3日まで、全工場と国内製造子会社で操業停止。マツダ(株)は本社工場などで3月28日以降、操業停止や昼勤のみを計画。三菱自動車工業(株)は組立ラインで、3月27日~4月10日まで生産を一時休止。(株)SUBARUは4月1日、国内外のすべての自動車生産の一時停止を発表するなど、国内自動車メーカー各社は「新型コロナ」対応に追われている。

また、仕入先数は1次が1万7,812社、2次が3万4,354社で、重複を除く合計は4万6,911社に達する。販売先数も、1次が1万3,731社、2次が1万8,581社で、重複を除く合計3万4社だった。1次仕入先(1万7,812社)のうち、製造業は7,540社(構成比42.3%)で、4割を占めた。

1次仕入先の本社は、愛知県が4,081社(同22.9%)で最多。以下、東京都(3,520社)、大阪府(1,309社)と続く。地区別では1次仕入先は関東(6,739社)と中部(6,247社)で7割(構成比72.9%)に達し、この2地区に集中している。

資本金別では、1億円未満(個人企業を含む)の中小企業が1次仕入先で、1万5,511社(構成比87.0%)。2次仕入先で、2万7,169社(同79.0%)と大多数を占めた。

自動車業界はすそ野が広く、多くの中小企業が生産に関わっているが、「新型コロナ」の感染が世界中に拡大し、自動車メーカーの操業停止や減産が長期化した場合、下請先等の中小企業への影響が深刻さを増す可能性もあり、今後の動向が注目される。

●各自動車メーカー取引状況

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