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物流連、会長交代を発表

2019/05/24

(一社)日本物流団体連合会は5月24日、同団体の次期会長に日本通運(株)代表取締役会長で、(公社)全国通運連盟会長の渡邉健二氏が就任すると発表した。

同氏は今年6月25日に開催予定の令和元年度定時総会終了時に就任する予定。

●会長交代に関する田村修二現会長談話
平成29年6月に当連合会の会長に就任し、まもなく2年が経過しようとしております。この間、物流業界では、労働力不足問題をきっかけとしてさまざまな課題がクローズアップされる一方で、その解決に向けた官民挙げての取り組みが本格化してまいりました。また同時に、物流に対する世の中の認識が、これまでになく高まった時期であったと感じています。

物流連においても、会員各位のご協力のもと、学生を対象とした物流業の認知度向上、女性・高齢者等の働き方改革による物流人材確保の検討、日系物流企業の海外進出にあたっての課題を官民で情報共有し支援する取り組み、来る2020東京大会における交通円滑化対策への協力等を主なテーマとして活動を進めてまいりました。

また、昨年度上期に相次いだ大規模自然災害により、道路、鉄道、港湾、空港等の物流関連基盤インフラが被災し、物流が寸断される事態が多発したことを踏まえ、これらインフラの防災機能を強化する要望書を昨年10月、石井国土交通大臣宛に提出いたしました。

次期会長に就任される渡邉健二氏は、裾野が広い物流業界の中で豊富な見識をお持ちであり、業界が抱える様々な課題を乗り越え、令和という新時代にふさわしいビジョンを示していただけることを期待しています。改めて在任中の会員の皆様および国土交通省ほか関係機関のご協力に感謝申し上げるとともに、新体制に移行する当連合会に対し、引き続き温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。

●会長就任に関する渡邉健二新会長談話
物流連第10代目の会長に就任することになりました日本通運(株)の渡邉健二です。

会長をお引き受けするにあたり、いくつか考えておりますことを申し上げます。まず歴代会長が取り組んでこられた「物流を等身大で見ていただく」ための活動は、これまでの学生、生徒・児童、教育関係者等への取り組みの成果として、物流機能の重要性の理解は社会的に進みつつあると認識しております。今後はこれらの活動を進めつつ、さらにメニューを加え充実を図っていきたいと考えております。

また、当連合会の重要な活動である「社会インフラとしての物流業界の機能をより高める」というテーマについては、労働力不足が深刻化するなかで経営効率化や生産性向上を進めてきましたが、今後はAI/IoT等の先端技術の活用による自動化促進や、自然災害に対するBCPの強化等も視野に入れていきたいと考えております。

物流企業の国際展開に資するための活動は、ここ6年ほど新しいテーマとしてASEANを中心に物流調査や情報提供を進めてきましたが、グローバル化のさらなる進展を考慮すれば地域的な広がりやテーマの選定もより多様にしていく必要があります。さらに活動の充実を図っていきたいと考えております。

物流環境対策の取り組みは、当連合会発足以来の取り組みとして、環境保全推進、環境意識高揚、モーダルシフト推進等の顕彰を含め進めてきましたが、これらの取り組みは世界の資本市場におけるESG重視の流れを考慮すれば、より注目度が増すと考えられます。またオリンピック・パラリンピックも近いことから、これらに直結する取り組みも行いたいと考えております。

これらを推進するに際し重要なのは当連合会の発信力強化です。社会が物流に対して期待と不安を持ち注目されている今だからこそ、様々な活動を通じて社会に対して発信をしていきたいと考えております。会員の皆様、関係者の皆様のますますのご支援をよろしくお願いいたします。

●田村修二物流連会長(上)、次期会長に就任予定の渡邉健二日本通運(株)代表取締役会長 兼 (公社)全国通運連盟会長

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