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ヤマト運輸、沖縄ヤマト運輸と国際ロジスティクスセンター内「パーツセンター」の運用を開始

2013/07/26

ヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸(株)(本社:東京都中央区)と沖縄ヤマト運輸(株)(本社:沖縄県糸満市)は、8月3日から那覇空港に隣接する国際物流拠点産業集積地域(旧FTZ)の国際ロジスティクスセンター内で「パーツセンター」の運用を開始すると発表した。この「パーツセンター」と、24時間365日の通関および、アジアへの豊富な深夜貨物便ネットワークを持つ「沖縄国際物流ハブ」を活用し、海外で事業を展開する企業のパーツ供給および調達を支援していくという。

ファーストユーザーとして東芝自動機器システムサービス(株)(本社:神奈川県川崎市)が、保守パーツの保管と海外へのスピード輸送について試行利用することになった。

8月2日(金)に、国際ロジスティクスセンター施設内で開所式を行う。

近年、市場拡大に伴う物流のボーダーレス化が進み、より速く、より安心に、より安く荷物を送るニーズが高まっている。日本全国、アジアでラストワンマイルネットワークを展開するヤマトグループでは、このようなニーズに応えるために日本と海外を結ぶための重要な位置付けとなる「沖縄国際物流ハブ」を活用し、アジア向けの「国際宅急便」で小口貨物の最短翌日配達を実現し、顧客のニーズを満たす輸送サービスの構築をしてきた。

さらに、この「沖縄国際物流ハブ」と「羽田クロノゲート」・「厚木ゲートウェイ」とを結びつけることで圧倒的なスピードを提供し、ヤマトグループ独自のLT・IT・FTやコアコンピタンスであるラストワンマイルと融合させて、「物流をバリューを生み出す手段」に進化させる「バリュー・ネットワーキング」構想を打ち出した。

このたび、「バリューを生み出す」物流の一つとして、那覇空港隣りの国際物流拠点産業集積地域に立地する国際ロジスティクスセンター施設内「パーツセンター」の運用を開始し、海外で事業展開する企業への支援としてスピードアップ×高品質×ローコストを実現することで、日本の成長戦略に資する「物流改革」に貢献していくという。

<「パーツセンター」の概要>
所在地:沖縄県那覇市鏡水崎原地先
主な機能:アジア航空輸送ネットワークに直結した在庫拠点として、受注締め切り時間を深夜に設定することができるため、アジアへの緊急輸送に対応する。さらに、保税状態での在庫が可能。各国に在庫を置く場合と遜色のないスピード納品が実現する。
(1) クロスマージ:パーツセンターに海外各地へ供給する部品を保管し、スピーディに配送。日本各地に在庫を置く場合と比べて、受注(締め切り)時間の大幅延長や低い賃料によりコスト削減が可能になる。また、最短翌日からお届けにより、海外各地に在庫を保管することもなくなり、在庫の圧縮が可能になる。日本から海外各地への貨物を沖縄でマージ、あるいは海外各地から日本向けの荷物も沖縄でマージすることで、輸送費を圧縮することが可能になる。
(2) 機器修理・メンテナンス:海外各地で発生した修理品を回収して、沖縄まで輸送。保税状態のまま沖縄で修理を行い、修理後にまた海外各地へお届けすることが可能になる。これにより、海外各地で修理工場を持つ必要がなくなり、修理技術・ノウハウの海外流出も防止できる。
(3) 生産と保税:沖縄の豊富な労働力を生かして、海外各地への製品の生産拠点として活用する。輸送費の削減や生産技術の海外流出の防止、天災などのリスク分散が可能になる。また、保税蔵置場の利用により、海外で製造した部品を沖縄の保税工場で組み立て、海外へ輸出することで、日本で税金がかからないメリットがある。

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