2021/05/27

日本通運(株)は5月27日、ベルギー現地法人のベルギー日本通運(株)が欧州における輸出入ゲートウェイ機能を強化するため、欧州日本通運(有)と連携し、リエージュ空港とオステンド・ブルージュ国際空港を利用した新サービスを開始したと発表した。

●リエージュ・成田空港間の欧日間、往復輸送サービス

コロナウイルスの影響で航空貨物スペースは慢性的に不足している状況が続く中、ベルギー東部に位置するリエージュ空港は欧州の貨物専用空港の1つとして機能しており、現在、中国・北米・中東・アフリカとの間で定期便・チャーター便が就航。離発着の航空会社スロット制限がなく、ドイツ・オランダ・フランスとの国境に囲まれた地理的優位性から近年、取り扱いを伸ばしており、欧州内主要ゲートウェイ空港（フランクフルト、アムステルダム、パリ、ロンドン）に続く規模まで拡大している。また、空港周辺地区に貨物鉄道駅も併設され、中国との中欧鉄道との接続、海運バージターミナルヤード等、マルチ輸送モードによるゲートウェイ機能を備えている。

 

ベルギー日通は日系フォワーダーとして初めてリエージュ地域に進出し、空港貨物地区内にオフィスを開設、CFS機能を整備した。4月16日から開始されたリエージュ・成田空港間の往復輸送チャーターサービスを利用し、航空輸出入業務の取り扱いを開始した。 

 

●オステンド・JFK空港間の欧米間、往復チャーターサービス

トランスアトランティック（大西洋）間の航空貨物輸送需要が高まる中、ベルギー西部に位置するオステンド・ブルージュ国際空港と米国のジョン・F・ケネディ空港との往復輸送チャーターサービスを5月8日より開始した。

ベルギー日通は、カタール航空（旅客貨物便）と週1便のチャーター契約を締結し、往復の輸送サービスを提供。欧州側、米国側とも同社輸送サービスを発着一貫で提供し、周辺のエリアへの集荷・配送も対応する。

●新サービスの特徴

欧州物流の中心部に位置するベルギーの地理的な特性を生かし、ゲートウェイの機能としてベルギーのみならずオランダ、フランス等周辺国の貨物を搭載することが可能。コロナ禍における慢性的な航空スペース不足に対する顧客の要望に応えるため、安定したスペースを提供する。