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物流連、「海外物流戦略ワーキングチーム会合」開催

2020/12/21

(一社)日本物流団体連合会は12月17日、2020年度第2回となる「海外物流戦略ワーキングチーム会合」を千代田区神田錦町の学士会館で開催した。

同会合は物流事業の海外進出に関する課題について官民連携して検討する会合で、国土交通省や会員企業から29人(うち5名がWeb参加)が参加した。

今回、新たな試みとして、会員企業の海外駐在員と会議場をテレビ会議システムで結び、海外の生情報を講演し、現地と質疑を交わすことにより最新情報を会員間で共有する取り組みを開始した。その第1弾として中国・上海現地法人の日通国際物流(中国)有限公司の廣田経営戦略室長より、「ニューノーマル時代の中国~物流事業者として、どう向き合っていくか」と題した講演を行った。

講演では、中国での新型コロナ感染症との闘いについて、春節前後から月を追っての状況と対応を書面と写真で紹介し、トラック往来の制限に対して、鉄道輸送の見直しと新サービスの開発を中国日通として行ったこと、具体的には感染者が特に多かった武漢に向けた上海から 1,000kmの鉄道便、その後、感染拡大した東北部の吉林市へ大連から800kmの鉄道輸送等、BCP商品を開発したことなどが報告された。

また、中国の物流事情に精通していない参加者向けには、保税区、物流園区、保税港区、総合保税区等、輸出入と税制度の解説や、世界の工場→世界の市場→「走出去」(海外進出)への時代変遷、(内外の)「双循環」、「100兆元」(に迫るGDP)等のキーワー
ドを示しながらの説明がなされた。

最新の動向として、海運のスペースと空コンテナの不足、航空旅客便が半減しスペース・貨物便クルーとも不足していること、鉄道便がトラック代替のツールとして平常時でも定着しつつあることなどが報告されると参加者の多くから質問が寄せられた。

ワーキングチーム会合では、国土交通省・谷合大臣官房参事官(国際物流)から「最近の国土交通省の国際物流政策の取組」と題し、日中韓物流大臣会合、令和3年度予算要求の概要、国際物流政策に関する今後のスケジュール等が説明された。

事務局からは今年度の海外物流戦略ワーキングチームの活動方針案等について説明が行われ了承された。

次回の開催は 2 月を予定し、別の地域からの駐在員による講演や、会場参加者との質疑を計画している。

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