シンガポールオーシャンネットワークエクスプレス(ONE)は1月7日、㈱エムティーアイと2025年12月、ベトナム・ホーチミン市に、AI技術を活用し、業務やビジネスモデルのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する合弁会社「QUAVEO Company Limited(QUAVEO)」を共同設立したことを明らかにした。両社の強みを結集し、コンテナ海運業界のDX推進とAI活用の新たなユースケース創出を目指す。
ONEは世界有数のコンテナ海運会社として260隻以上のコンテナ船を運航し、世界120か国超を結ぶコンテナ輸送サービスを提供している。一方、多様化する市場ニーズへの対応やさらなるオペレーション効率化の追求、顧客体験の向上等、AI技術導入を伴うDX化推進のニーズが急速に強まっている。海運業界においては、市場ニーズへの対応、安全性の確保と労働力不足への対応、脱炭素化等の課題を解決しながら、国際的競争を勝ち抜くことが求められている。
エムティーアイは、長年にわたりコンシューマや企業・自治体向けサービスの提供、AI技術・活用の知見を生かし、単に業務をデジタル化するのではなく、AIを中核に据えて企業や組織のビジネスモデル・業務プロセス・価値提供の仕組みそのものを変革する、AI駆動DXの実現を目指している。
今回、ONEのコンテナ海運業界における豊富な知識・実務経験と、エムティーアイのAI技術とデータサイエンスを活用した人材育成のノウハウを生かし、顧客の業務に精通したAI人材育成、現場で実際に機能するAIソリューションの迅速な開発・導入を推進、海運業界をはじめとする顧客の課題解決と新たな価値創造を実現するため、QUAVEOを共同で設立した。
●QUAVEO事業内容
①海運業界向けのオペレーション最適化ソリューションの開発・提供
配船計画や設備稼働の高度化、物流プロセスの効率化等、AIを活用した業務改善の実現
②顧客体験の向上に資するAIサービスの提供
AIによる問い合わせ対応の自動化や、顧客ニーズに合わせたパーソナライズサービスの提供による、顧客満足度の向上
③AIエージェントによる業務自動化支援
バックオフィス業務や定型作業の自動化を推進し、従業員がより付加価値の高い業務に集中できる環境整備
④AI人材の育成・内製化支援
エムティーアイが培ったトレーニングノウハウを生かし、クライアント企業のAI人材育成を支援し、持続的なDX推進体制の構築をサポート
⑤外部企業向けAIソリューションの提供・販売
海運業界以外にも、流通・製造業等を対象に、AI受託開発やデータ活用支援サービスの展開
●社名に込めた想い
“Quaveo”とはQUALITY(質)、QUANTITY(量)、IDEA(アイデア)、EVOLUTION(進化)といった、創造的で成長してゆくポジティブな言語イメージを組み合わせて作った新しい社名。ベトナムをはじめとする国際的なチームにとって耳なじみが良く、合言葉になるように選ばれた。
●今後の展望
近年、事業活動を通じて生み出されるデータ量は急速に増加する一方、そうした膨大なデータ資産を効率的に活用し、収益につなげていくのは容易ではないため、AIを活用したDXには、大きな未開拓市場が残されている。企業がAIを収益につなげるには、PoC(概念実証)で終わらせず、複雑な実運用に耐えうるソリューション開発とアジャイルな推進体制が不可欠としている。
QUAVEOは、グローバルな海運業務という複雑な実業の場で、ONEとエムティーアイが培ってきたAI共同開発や、生成AI・大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)等の最新技術を迅速に適用する組織能力を強みとする。今後は両社の強みを生かし、海運業界のみならず、流通・製造業など他業界にもサービスを展開することで、AI技術による社会全体のDX推進に貢献していくとしている。
●合弁企業概要
社名:QUAVEO Company Limited(日本語通称:QUAVEO(読み:クアベオ))
所在地:ベトナム・ホーチミン市
設立日:2025年12月
資本金:総額 160万USD(約2億5千万円)
出資比率:エムティーアイ 51%、ONE 49%
社長:猪狩一郎氏(エムティーアイ常務執行役員)
事業内容:AI技術とデータサイエンスを活用したソリューションの開発・提供、人材育成等
HP:https://quaveoai.com/?lang=jp

