セイノーホールディングス㈱(セイノーHD)は4月4日、ベトナム輸送・ロジスティクス事業者ITLグループの物流会社「Dash Logistics Joint Stock Company」(Dash Logistics)に出資し、新社名「Seino ITL Logistics Joint Stock Company」として、ベトナム国内で物流事業を展開すると発表した。

設立の背景として、現在ベトナム物流市場ではFTL(貸切便)が主流であり、LTL(特別積み合わせ事業)は成長段階にある状況から、セイノーHDが同市場に参入する余地があると判断したとしている。
セイノーHDのLTL(特別積み合わせ事業)分野における豊富な経験と、Dash Logisticsのリソース(人材、車両、拠点)を融合させることにより、ベトナムの顧客に高品質な輸送サービスを提供できることを期待している。
今回の資本提携では、ベトナム国内における物流ネットワークを確立し、ベトナムの主要な特別積み合わせ輸送・ロジスティクス事業者となることを目指し、相互の強みと顧客基盤、経営資源を統合して、競争力の強化を図る。
セイノーHDは、これまでマレーシア、タイ、インドネシアで物流事業を展開するほか、2024年10月にはインドの複合企業マヒンドラグループの物流会社「Mahindra Logistics Limited (MLL)」と合弁会社「Seino MLL Logistics Private Limited」を設立し、インド国内での物流事業を開始するほか、海外物流事業も強化している。
Dash Logistics はITL Corporationのグループ会社で、優れた運営基準と技術プラットフォームを備え、卓越した貨物集約輸送ソリューションとサービスを提供している。2000年に設立されたITL Corporationは現在ベトナムの価値ある国のブランドとして、3,000人以上の専門スタッフと、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーに40の支店を持つ統合物流ソリューションを提供している。
●目指す事業内容
①ベトナムにおいて高品質なサービスを提供する特別積み合わせ輸送事業者としての地位の確立
②日本と同水準の高品質なサービス提供が可能な物流ネットワークを確立し、サプライチェーンのグローバル化を背景とした顧客ニーズの多様化への対応
③ITLの物流基盤と日本で培った物流事業のノウハウ・技術を融合する
●日程
契約締結日:2025年4月30日
事業開始:2025年7月1日(予定)
●出資先企業概要
社名:Seino ITL Logistics Joint Stock Company
所在地:54 Truong Son, Ward 2, Tan Binh District, Ho Chi Minh City, Vietnam
事業内容:国内貨物輸配送事業(特別積み合わせ・貸切)
資本金:371億ベトナムドン
出資比率:セイノーホールディングス㈱ 30%/ITL Logistics Joint Stock Company 70%
●提携企業
会社名:ITL LOGISTICS JOINT STOCK COMPANY
代表者:Le Duc Khoi
所在地:52 Truong Son, Ward 2, Tan Binh District,Ho Chi Minh City, Vietnam
事業内容:フォワーディング、輸送管理、コントラクトロジスティクス、国内貨物輸配送事業、港湾物流
従業員数:850人
拠点数:7
車両台数:395