プロロジスは12月、シカゴ市場におけるデータセンター開発プロジェクトをHMC Capitalに売却したと発表した。
同社はSkybox Datacenters社(Skybox社)との提携により、所有する物流施設を、32MW容量を備えたターンキー型(※1)データセンターに転換中。同物流施設は現時点では、コンバージョン(建物の用途変更)案件等の高付加価値物流不動産を投資対象としたプロロジスの共同投資ファンド「U.S. Logistics Fund(USLF)」が保有している。
データセンター業界は、デジタル経済の需要拡大により前例のない成長を遂げており、プロロジスの所有する物流施設・開発用地におけるコンバージョンには多大な可能性がある。プロロジスが一元管理する世界最大規模の物流不動産プラットフォームを活用することで、物流施設開発に加えて、データセンターの新規開発や物流施設からのコンバージョンを手掛けることができる。これにより事業成長機会を最大化し、投資家に高いリターンを提供するほか、カスタマーのデジタルインフラ整備の需要に応えることが可能となる。
●データセンター開発状況とコンバージョン実績
プロロジスは新たなデータセンター開発への需要に応えるため、電力調達を迅速に拡大している。現在、世界中で1.6GWの電力を確保し、さらに1.4 GWの調達が最終段階にあり、2024年には社内のデータセンターチームを強化した。現在490 MWのデータセンターを開発中であり、プロロジスは業界をリードするデータセンター開発企業の1つとなっている。さらに、世界のハイパースケーラーや、生成AI分野の先駆的リーダーと連携し、拡大するデータセンター需要に対応している。
プロロジスの物流不動産ポートフォリオは世界最大規模であり、約5,600棟の物流施設と12,400エーカー(約5,020万㎡)の開発用地を有している。この中から、コンバージョンによってより高い付加価値をもたらす資産をプロロジスの専門チームが特定することで、1999年以降、29件のコンバージョンプロジェクトを完了させている。
●Skybox Datacenters社との提携
Skybox社は世界の主要企業に大規模データセンター向けソリューションを提供している。豊富な実績を有するSkybox社とのパートナーシップと、電力会社との緊密な関係性を活用し、イリノイ州に世界クラスの施設を提供することが可能となった。
●今後のデータセンタープロジェクト投資
プロロジスは、今後4年間で約20件のデータセンタープロジェクトを手がけ、70~80億ドル(約1.1兆~1.2兆円)の追加投資を予定している。
なお、本ニュースは2024年12月11日(現地時間)にプロロジス世界本社で発表したリリースの抄訳を基に同社日本法人が発表したリリースに基づいている。
※1:必要な設備・システム等を備え、すぐに稼働開始できる状態でカスタマーに引き渡す施設形態