2014/05/09

SGホールディングス(株)は、コロンボ証券取引所に上場しているスリランカの物流企業であるExpolanka Holdings PLCの普通株式を同社の子会社のSGホールディングス・グローバルPTE. LTD.（以下「SGG」）が、2014年5月9日付けクロス取引（相対取引）及び今後実施する株式公開買付け（以下「本公開買付け」）により取得し、株式の過半数を取得すると発表した。

上記に基づき、SGGは、2014年5月9日付けクロス取引において、株式の30％を取得し、併せてスリランカ証券取引法に沿って本公開買付けの手続きに着手した。なお、本件は友好的なものであり、SGGおよびエクスポランカ社の両取締役会は本件について承認している。

同社グループは2013年度からスタートした中期経営計画「Third Stage Plan」において、海外事業の強化を掲げており、その柱の1つとして国際貨物事業（グローバル・フレイト・フォワーディング事業）を拡大する方針だ。2013年には、アジアでの情報や物流の中心に位置するシンガポールに海外事業の統括会社としてSGGを設置し、さらなる海外ネットワーク構築とスケールの拡大を行うべく経営環境を整えてきた。

エクスポランカ社は、本社をスリランカ　コロンボ市に置き、米国を含む世界18か国49都市に自社拠点を有する売上高約395億円のフレイト・フォワーダーです。特徴としては、長年にわたり信頼関係を築いてきた欧州に強力な代理店網を有すること、本拠地とする南アジア諸国ではIATAランク10位以内に入り、アパレルの航空輸送を得意としている。エクスポランカ社は主要事業であるフレイト・ロジスティクス部門に加え、旅行・観光、貿易・製造、投資事業部門を有している。

同社グループは、シンガポールの海外事業統括会社SGGを通じ、成長著しい中国、ASEAN、北米等の海外市場において国際貨物利用運送事業、通関、3PL、陸送等のサービスを提供しており、アジアからさらに西へむけたグローバル・ネットワーク確立を視野に入れた事業展開―ルックウェスト―を目指している。エクスポランカ社への出資は、このような同社グループのグローバル・ネットワーク戦略をさらに進めるステップとなるという。

エクスポランカ社は、欧米の大手アパレルメーカーとの取引を中心としたフォワーディング事業がその収益の8割を超えている。長年培ってきた顧客との強い絆、インド洋経済圏を中心とした地域カバレッジ、高い専門性と知見を有するエクスポランカ社は、同社グループにとり理想的なパートナーと考えている。

両社は、アパレル業界という共通の得意分野を持ち、一方で、同社グループが日本・アジア間の国際物流事業を日系の顧客中心に展開しているのに対し、エクスポランカ社は欧米向けフレイト・フォワーディング事業を主体としており、顧客対象や地域が異なるため、お互いに事業補完して成長できる関係にある。さらに、同社グループの顧客にエクスポランカ社のフォワーディング・ネットワークを活用頂くことで、国際市場への進出や国際事業の拡大を図る顧客の利便性の向上も目指していく。特に、日本企業が必ずしも地位を確立していない、インド洋経済圏におけるエクスポランカ社のプレゼンスは、同社グループの顧客にも有用なものとなると確信している。また、同社グループの日本国内及び中国・ASEANにおけるネットワークと連携することで、両社の付加価値を向上させ、同社の顧客基盤及び事業領域の拡大を進めていくとしている。

＜本公開買付けの概要＞

本公開買付け実施者：SGホールディングス・グローバルPTE. LTD.

本公開買付けの対象会社：Expolanka Holdings PLC

買付けを行う株券等の種類：普通株式

買付け価格：1株あたり10.7スリランカルピー（以下「LKR」）

※なお、本買付け価格は、エクスポランカ社の資産内容、事業内容および将来計画等について、慎重に分析および検討を重ねた上で、類似企業比較分析、類似取引比較法およびDCF法などを用いて試算し、決定した