三井不動産㈱は7月22日、英国子会社のMitsui Fudosan (UK) LTDを通じて、欧州の物流事業最大の開発実績を誇る英国物流デベロッパーのPanattoni UK社(パナトニUK社)との共同事業契約を締結し、英国中部西エリアのコベントリーにて物流施設事業に参画したと発表した。本物件の竣工は2026年の予定。

本物件は、英国の物流プライム立地であるゴールデントライアングル(高速M1線、M6線、M69線から形成されるエリアとその周辺)付近に位置し、高速道路出入口に隣接する好立地にあるほか、リサイクル材の使用、自然採光の活用、LED照明の導入等、環境にも配慮をした計画であり、サステナビリティに対して関心の高い英国で、他社施設との差別化を図る。

英国は欧州の中でもEC化率が高く、今後もその成長が期待されている。また、コロナウイルスの影響や地政学的要因、輸送コスト等の高騰を受け再度物流拠点をユーロ圏へ戻すサプライチェーンの再構築により、物流施設事業は今後も拡大が見込まれ、同社にとって物流施設事業を展開するにあたり非常に有望な市場と考えている。

同社は2024年4月に策定したグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」において、海外事業領域での新たなアセットクラスへの投資拡大を戦略の中に位置付けており、同社グループがこれまで国内外で培ってきた物流施設開発のノウハウと、パナトニUK社が持つ欧州における物流施設開発のノウハウを最大限生かし、同事業を推進していくとしている。

(仮称)Wilson’s Lane イメージ

●本物件の特徴
本物件は、英国物流の主要エリアであるウエストミッドランドエリア(英国中部西エリア)に位置し、英国第二の都市バーミンガムやコベントリーといった主要都市が所在している。

中でも本物件は、3つの主要高速道路(M1線、M6線、M69線)によって形成されるゴールデントライアングル付近に位置し、高速道路出入り口に隣接している英国の9割の地域に4時間以内にアクセスが可能な好立地としている。

本物件の立地

●施設概要
物件名称:(仮称)Wilson’s Lane
所在地:Wilson’s Lane, Longford, Coventry
交通:M6 Motorway Junction 3至近
敷地面積:約207万4,000sf(約19万2,700㎡)
延床面積:約53万8,000sf(約5万㎡)
用途:物流施設(一部事務所)
構造・棟数:RC造、1棟
スケジュール(予定):2025年着工/2026年竣工

●パナトニUK社について
パナトニUK社は世界最大級の産業用不動産デベロッパーであるグローバル・パナトニ・グループの英国子会社。グループとしては、英国を含む欧州16か国に加え、インド、サウジアラビア、米国、カナダで事業を展開している。また、パナトニグループは、欧州で2,230万㎡、全世界で5,630万㎡の開発実績を有しており、世界各地に56のオフィスを構え、高品質で持続可能な不動産ソリューションの提供に努めている。