三井不動産㈱は3月4日、米国子会社のMitsui Fudosan America, Inc.(三井不動産アメリカ)を通じて、米国不動産開発・投資会社のTishman Speyer(TS社)との共同事業において、今回2事業へ出資したと発表した。

三井不動産アメリカとTS社は共同事業契約を2022年に締結し、米国全土を対象に物流施設の取得、開発、再開発、運営の検討を続けていた。

なお、今回、同共同事業を通じて参画・出資する事業は、TS社と三井不動産アメリカ社との合弁会社を事業会社として推進する。

米国の物流不動産市場は、国内の旺盛な消費マインド、EC市場の拡大およびオムニチャネル化による物流ニーズのダイナミックな成長に支えられ好調に推移しており、かねてより三井不動産は米国での物流施設事業への参入を模索していたとしている。

そうした中、全米を代表するデベロッパーであり、これまでも共同事業を通じて強固な信頼関係を築いてきたTS社と、三井不動産の出資上限額を5億ドル(約680億円)として共同で物流施設開発等の事業推進を行う共同事業契約を2022年に締結し、以下の2事業へ参画したとしている。

●「(仮称)Great Park Parcel 1」について
カリフォルニア州オレンジ郡アーヴァイン市に所在し、全米最大規模のロングビーチ港からアクセスのよい西海岸の主要物流市場の1つに位置している。延床面積約5万5,300㎡を誇る大型開発案件。

計画地
配棟イメージ

<計画概要>
プロジェクト名称:(仮称)Great Park Parcel 1
所在地:Great Park (Parcel 1), Irvine, CA
交通:高速道路405号線、5号線出入口隣接
敷地面積:約140万sf(約12万9,000㎡)
延床面積:約59万6,000sf(約5万5,300㎡)
用途:物流施設
構造・棟数:PC造1階全4棟(事務所部分中2階あり)
スケジュール(予定)
第1期:2025年着工/2026年竣工
第2期:2026年着工/2027年竣工

<位置図>

広域図
狭域図


●「(仮称)2225 Jerrold Ave Logistics Center」について
カリフォルニア州サンフランシスコ市に所在する既存物流倉庫を取得し、リニューアルを行うことでテナントへの付加価値を提供する。三井不動産グループがこれまで国内外で培ってきた物流施設開発のノウハウと、TS社が持つ米国における物流施設開発のノウハウを最大限生かし、今回の2事業を推進していくほか、今後もさらなる拡大を目指すとしている。

外観
内装(リニューアル前)

<計画概要>
プロジェクト名称:(仮称)2225 Jerrold Ave Logistics Center
所在地:2225 Jerrold Ave, San Francisco, CA
交通:高速道路101号線出口1分、280号線出口4分
敷地面積:約 12万6,000sf(約1万1,700㎡)
延床面積:約8万8,600sf(約8,200㎡)
用途:物流施設
構造・棟数:PC造(屋根・梁木造)1階建(事務所中2階あり)
スケジュール
2023年物件取得
2024年リニューアル工事完成(予定)

<位置図>

中域図
狭域図