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ラオックスグループ、山東省済南市で保税倉庫運営開始

2021/11/09

ラオックス(株)のグループ会社、ギフト物流大手のラオックス・ロジスティクス(株)(LL)は11月2日、中国山東省済南市で保税倉庫の運営を開始したと発表した。中国の年間最大ネット通販セールデー「独身の日」(11 月 11 日)に備え、10月30日よりグループ向けに物流事業を開始し、今後、日本国内外の企業向けに保税倉庫の手配や各種通関業務サービスを提供していく。これにより、日本をはじめとしてその他 ASEAN等の海外から中国大陸における一般貿易および越境ECの物流網をシームレスに構築し、日本企業の中国進出や中国全土への展開を支援する。なお、ラオックスグループとして保税倉庫の運営は今回が初となる。

多くの日本企業は北京、上海、深圳、広州の一線都市を中心にビジネスを展開しており、近年はそれらに加えて、成長著しい二線都市への進出が進んでいる(※)。LLが保税倉庫を運営する済南市は二線都市に指定される人口約920万人の山東省の省都で、北京と上海のほぼ中間に位置する成長著しい中心都市。1億人の人口と中国の省で3位のGDP規模を持つ山東省は、隣接する華北地域の河北省と華中地域の河南省と合わせて、総人口2.8億人、経済規模16.4兆元(約274兆円)の黄河下流と環渤海経済圏を形成している。また、域内には道路・鉄道の重要拠点で物流要衝の鄭州市と、海洋産業が盛んでハイテク企業が集まる港湾都市である青島市がある。

※一線都市は中国国内において政治や経済における重要な地位にあり、生産、技術、サービス、金融、商業、イノベーション、流通等の中で牽引役かつ主導的役割を果たしている。二線都市は主に地域レベルに影響力をもつ地方都市であり、都市の規模、インフラ、文化、消費といった側面をみると、一線都市には劣るものの潜在的な消費能力を秘めている。近年は大都市との経済レベルの差も縮小傾向に状況にあり、急速な勢いで発展している。

今回、LLは日本国内の物流サービスに加えて、新たに中国本土における物流サービスを組み合わせることで、顧客の利便性向上を図る。内陸部に位置する済南市は中国大陸への中継拠点基地の役割を担い、沿岸部の物流拠点と比較してコスト面や内陸部への配送スピードの面でメリットを提供することが可能。日本の顧客に安心して利用してもらえるよう、中国物流に精通する日本人責任者を派遣、日本語での顧客対応も行う。日本のBtoB、BtoCの倉庫管理で培った日本式のきめ細やかな倉庫運営を中国でも導入し、高品質な商品保管と緻密な倉庫運用を実現する。

さらに、中国事業会社であるラオックス済南をはじめとするグループ企業が展開する各種サービスを組み合わせることで、物流だけでなく中国における実店舗およびEC運営のノウハウ、商品PR、販路拡大等、現地リテールビジネスを包括的に支援し、中国でのビジネスを経験したことがない企業や強化したい企業に対して、消費者理解から戦略策定、販売支援まで一気通貫でサポートする。

●保税倉庫の概要
名称:LAOX済南保税ロジスティクスセンター
保税区:済南章錦総合保税区内
所在地:山東省済南市歴城区港興一路と港源三路交差点路東300メートル北
倉庫面積:約8,400平方メートル(一般貿易エリア約4,200平方メートル、越境EC エリア約4,200平方メートル)
稼働開始日:2021年10月30日

●LAOX済南保税ロジスティクスセンターの外観(上)と内部(下)

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