[最新ニュース] グローバル

日通、関西国際空港内にGDP対応温度管理施設新設

2021/07/27

日本通運(株)は関西国際空港の国際貨物上屋内に厳格な温度管理が可能な国際航空貨物の物流拠点として、温度管理施設「NEX-PHARMA Logistics Hub Kansai Airport」を新設し、7月26日から営業を開始した。7月15日には稼働開始式を執り行っている。

今回開設した「NEX-PHARMA Logistics Hub Kansai Airport」では、医薬品産業貨物の取り扱いを主軸とし、2018年12月に厚生労働省からが発出された「日本版GDPガイドライン」に準拠した対応を目指しているほか、日通はIATAが提唱する医薬品輸送品質認証「CEIV Pharma(※1)」を取得すべく、関西エアポート(株)が主催するKIX Pharmaコミュニティに参画。同認証を取得した際には、国内で初めて空港内にGDP関連認証を取得した施設を運営する航空貨物フォワーダーとなり、自社体制でGDP認証施設を運
営することで、西日本のゲートウェイである関西国際空港にて安全かつ高品質な温度管理輸送サービスを提供する。

●「NEX-PHARMA Logistics Hub Kansai Airport」の特長
(1)温度管理
 ・医薬品定温エリアとして、15℃~25℃(定温)、2℃~8℃(冷蔵)の温度帯に対応。
 ・5℃(冷蔵)、-20℃(冷凍)の一般品保冷エリアを併設。
 ・温度を常時システム監視することで、バリデーション(※2)結果の提示が可能。
 ・設定温度条件から逸脱した場合には、システムによる警告発報で即時認識が可能。
(2)品質の確保
 ・ドックシェルターの設置。
 ・非常用バックアップ電源の設置。(2021年8月末稼働開始)
 ・定温庫内で温調コンテナの給電が可能。
 ・防塵、防虫、内壁帯電防止仕様。
(3)セキュリティ強化
 ・施設内に監視カメラシステムを設置。
 ・全室ICタグにより入退室を管理。

※1:CEIV Pharma(The Center of Excellence for Independent Validators in Pharmaceutical Logistics):IATA(国際航空運送協会)が策定した医薬品の航空輸送に関する品質認証制度で、世界各国で異なる医薬品の保管・輸送基準(GDP)を包括した高い基準を定めている。

※2 バリデーション:妥当性確認。検査・分析の方法やその作業プロセス等が適切であるか科学的に検証すること。

●施設概要
名称:NEX-PHARMA Logistics Hub Kansai Airport
住所:大阪府泉南市泉州空港南1番地 関西国際空港国際貨物上屋B棟
床面積:568.96平方メートル
認証取得:ISO9001(品質)、TAPA Class A、AEO保税蔵置場
サービス内容:輸出入貨物の一時保管、梱包、通関等

●「NEX-PHARMA Logistics Hub Kansai Airport」施設入口(上)、施設内の定温エリア(下)

|↑一覧に戻る|