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ヤマト、国内初の宅配専用小型商用EVトラックを導入

2019/11/21

ヤマト運輸(株)は11月20日、宅配に特化した国内初の小型商用EVトラックをドイツポストDHLグループ傘下のストリートスクーター(STS)と共同開発し、2020年1月から首都圏に順次500台を導入すると発表した。
 
●EVトラック導入の目的
今回の取り組みにより、CO2削減や住宅街での騒音低減といった環境面での取り組みをさらに強化。また、同車両を従来のトラックよりも小型で運転がしやすく、ドライバーの立場に立った設計とすることで、車両を使った業務に慣れていない人もセールスドライバーとして活躍できるようになるため、働き方改革をより一層推進していく。

●車両の特長
(1)乗り降りしやすく、体への負担を低減した運転席シート
業務中、1日平均200回の乗降を考慮してシート高を普通乗用車並みとしたほか、ドア側(外側)のシート側面をフラットにすることで乗降性をさらに向上。さらに素早く温感を得ることができるシートヒーターも標準装備。

(2)キーを操作せずに運転席、荷室の施錠開錠ができるキーレスエントリー
キーを身に着けていれば、ドライバーの車両への接近、離脱をセンサが感知して自動で運転席や荷室が施錠、開錠する。 

(3)荷物の積み下ろし時の体への負担を最も軽減する地上高90cmの荷室床面 
低すぎる、高すぎる荷室は荷物の積み下ろしに際しての足腰への負担が最も大きくなる。大きく屈むことなく、また荷室に乗り込むこともなく荷物の積み下ろしを行え、最も体に負担をかけない設計として、荷室床面を90cmの地上高とした。

(4)車両の死角を 360°解消するマルチビューモニターの装備
車両を真上から見下ろした映像が映し出される「バードビュー」に加えて、走行中シフトレバーがD(ドライブ)レンジにあるときは車両前方下部が、R(リバース)レンジにあるときは車両後方下部が、さらに方向指示器を左右に操作した時にはそれぞれ左右のドアミラーの死角となる側面下部がモニタに映し出され、これにより360°車両の死角を視認することを可能にしている。

●今後について 
初期導入の500台を、2020年1月から1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)で順次稼働していく予定。今後もEVを含む次世代モビリティの開発・導入を積極的に進め、2030年までに小型集配車両の半数、約5,000台の導入を目指す。

●ヤマトが導入した小型商用EVトラック(上)、女性でも乗り込みやすいシート(中)、車両から離れると自動ロック、近づくとロック解除ができる(下) 

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