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アスクルが物流施設火災で環境調査、基準値内を確認

2017/04/20

アスクル(株)は4月20日、「ASKUL Logi PARK首都圏」の火災に関連して実施した周辺地域の環境調査の結果を報告した。同社では、大気、水質・土壌の周辺環境について、調査結果をもって、火災による汚染等の周辺地域への影響が生じていないことが確認できたものとの認識を示した。

(1)大気調査調査結果(鎮圧後):調査項目のうち、環境基準値が指定されている優先取組物質についてはいずれも環境基準値を下回っていることが確認できた。また指針値が指定されている項目については「マンガン及びその他の化合物」のみ、一部地点において指針値を上回ったが、マンガン濃度と粉じん濃度には相関があり、強風による砂塵の影響を受けた可能性うを指摘。今回の調査結果であるマンガン濃度は「平成26年度有害大気汚染物質モニタリング調査の結果(地方公共団体等)」と同水準であると確認された。

(2)大気データ分析(鎮圧前):火災の延焼中の大気への影響を確認するため、環境省「そらまめ君(環境大気汚染物質広域監視システム)」の常時観測データを分析。分析対象項目は二酸化窒素と浮遊粒子状物質(SPM)で、いずれも環境基準値内であることが確認できた。

(3)総括:周辺の大気環境は、一般的な環境レベルに戻っていると判断できると思われる。

このほか、火災の消火水による水質への影響調査では、一部において環境基準値を上回る項目があったが、4月6日までに全量回収を完了しており、今後、速やかに産業廃棄物として処分を実施するとした。また、土壌に浸透する可能性を考慮し、雨水貯留ピット付近の土壌についても、調査を実施、ダイオキシン類についての調査結果でも、環境基準値を十分に下回っており、全国調査の結果と比較しても同水準であることが確認できた。

このことから、周辺の水質についても、消火水に含まれる有害物質の除去作業が完了したため、火災の影響による汚染は今後も発生しないものと考えられ、土壌については一般的な環境レベルであると思われる、と総括した。

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