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三井不動産、国内新規7物件の開発を決定

2021/03/05

三井不動産(株)は3月4日、新たに国内7物件の開発を決定した。

同社は2012年から年間平均約5物件のペースで新規開発を行っていたが、2021年以降は新規物件の開発を加速させ、さらなる事業拡大を進める。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、EC需要が大幅に増加し、食料品や日用品等のEC利用も活発になることに伴い、物流施設の賃貸需要の増大やICT化の加速による先端ICTロジスティクスへのシフトなど、ロジスティクス事業における顧客需要も大きく変化。これらの事業環境変化を踏まえ、事業規模・事業領域の拡大を加速させる方針を明らかにした。多様化するテナントニーズに幅広く対応するために、これまでの先進的物流施設開発だけでなく、省人化に寄与する機械化倉庫の実現や、市場拡大が見込まれるデータセンター等のBTS事業強化、食品類EC拡大に対応する冷凍・冷蔵倉庫の展開等に積極的に取り組んでいくとしている。

国内新規7物件の開発決定により、同社のロジスティクス事業として開発・運営する施設は、竣工稼働施設が国内31物件・延床面積約250万平方メートル、開発中施設の国内14物件・海外2物件を合わせて計47物件、総延床面積は約390万平方メートルとなる。2012年4月にロジスティクス事業を開始してからの累計総投資額は約6,100億円に達する見込み。

●新規開発7物件
[施設名称/所在地/竣工予定]
▽「三井不動産ロジスティクスパーク東名綾瀬(MFLP東名綾瀬)」/神奈川県綾瀬市/2022年6月竣工予定
▽「(仮称)粕屋町物流施設計画」/福岡県糟屋郡/2022年9月竣工予定
▽「三井不動産ロジスティクスパーク弥富木曽岬(MFLP弥富木曽岬)」/三重県桑名郡/2023年2月竣工予定
▽「三井不動産ロジスティクスパーク新木場Ⅰ(MFLP新木場Ⅰ)」/東京都江東区/2023年2月竣工予定
▽「三井不動産ロジスティクスパーク新木場Ⅱ(MFLP新木場Ⅱ)」/東京都江東区/2023年度春竣工予定
▽「三井不動産ロジスティクスパーク平塚Ⅲ(MFLP平塚Ⅲ)」/神奈川県平塚市/2023年度春竣工予定
▽「三井不動産ロジスティクスパーク海老名南(MFLP海老名南)」/神奈川県海老名市/2024年度冬竣工予定

●国内外開発運営施設(2021年3月4日時点)
物件数:47物件(国内45物件、海外2物件)※今回発表の7物件含む(竣工稼働施設:国内31物件)
総延床面積:約390万平方メートル(竣工稼働施設:約250万平方メートル)
累計総投資額:約6,100億円(2012年4月事業開始以降)

●多様化するテナントニーズに対応する物流ソリューション強化
(1)「機械化倉庫」の実現
倉庫内物流の自動化・省人化ソリューション提供を目指し、「MFLP ICT LABO 2.0」を活用した先進的オートメーション倉庫の実現に向けた検討を進めていく。

(2)「デジタル倉庫」の実現
最新ICT技術を活用し、倉庫内業務の効率化および従業員満足度の向上を目指したサービス提供に取り組んでいる。

(3)「ミクスト産業施設」の拡大
物流用途に限定されることのない、オフィス・産業施設等の幅広い用途にも対応可能な MFIP 羽田型「ミクスト産業施設」の展開を拡大する。

(4)物流系スタートアップ企業との連携強化
入居企業の物流効率化を目指し、同社のソリューション営業強化につながる物流系スタートアップ企業との連携を積極的に推進する。

(5)「データセンター」等のBTS事業の強化
市場拡大が見込まれるデータセンターなど、多様化する入居企業ニーズに対応したBTS事業を強化する。

●新型コロナウイルス影響により加速する物流ソリューションへの取り組み
(1)「冷凍・冷蔵倉庫」の展開
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、食品類ECの市場拡大が見込まれるため、冷凍・冷蔵倉庫の事業化を積極的に検討していく。

(2)「アーバン型MFLP」の展開
新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴うEC需要の増加により、ラストワンマイル配送網の重要性が高まっており、都心近郊型配送拠点としてのアーバン型MFLPの開発を進めている。

(3) ESGへの取り組み
新型コロナウイルス感染症の感染拡大下において、生活インフラでもある物流施設の重要性が高まっていることから、これまで以上に環境負荷の低減とエネルギーの創出への取り組みを強化し、「環境配慮型倉庫」の実現を推進する。

(4)「ワークプレイス」のさらなる進化
人手不足が深刻化し、ワーカー1人ひとりへの負担が大きくなる中、ワークプレイスはさらなる進化を遂げる。他にはない快適な執務環境を充実させた付加価値を提供することで、倉庫内従業員の働きやすさを向上させる。

(5)感染症対策
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を契機に、感染症対策に関する注目度が高まっており、タッチレスでエレベーターの操作ができる非接触エレベーターや非接触エントランスの導入等、各種感染症対策に取り組み、質の高い施設衛生環境の提供を目指す。

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