霞ヶ関キャピタル㈱は8月28日、同社が開発用地のソーシングおよび企画立案を行った神奈川県厚木市の物件をドライテック厚木特定目的会社のファンドに売却したと発表した。

また、今回のプロジェクトは同社初のドライ自動倉庫開発プロジェクトで、同社は同ファンドよりプロジェクトマネジメント業務およびアセットマネジメント業務を受託し、引き続き、同物件開発に携わっていく。

●ドライ自動倉庫への参入背景
物流業界では、物流コストの高騰による企業収益の圧迫や労働人口減少による人材確保競争の激化を背景に、自動化への期待が高まっている一方、自動化設備の高度化に伴い、荷主企業が負担する設備投資額も大きくなる傾向があり、省人化のニーズを感じながら導入に踏み切れない企業も少なくない。同社は2020年より冷凍冷蔵倉庫の開発に取り組み、2030年のフロン規制に向けた設備投資需要や冷凍食品の消費拡大に伴う需要増加に対応してきた。また、冷凍温度帯特有の過酷な労働環境や物流業界における労働力不足等の課題に対応するため、冷凍冷蔵倉庫に「自動化」の要素を加えた冷凍自動倉庫の開発・運用にも注力している。

同社は、これまで冷凍冷蔵物流領域で培ってきた建物・自動化設備・システムを一体で企画・設計・開発するノウハウ・知見を、ドライ物流領域に展開し、同社として初めてドライ自動倉庫の開発に取り組む。同社は今回のプロジェクトを通して、人手不足や物流コストの上昇、輸配送能力の不足といった業界課題の解決に貢献するほか、利用企業は自ら大規模な設備投資を行うことなく、高度に自動化された物流拠点を利用できる点で、企業課題の解決にも貢献できると考えている。

さらに、今回のプロジェクトは、より大きな市場規模を有するドライ物流領域において同社が手がけるドライ自動倉庫の第1号案件として、将来的な「完全無人化・装置産業化」を見据えた次世代物流拠点の汎用的なモデルケースとなることを目指していく。

●開発用地の概要

●売却先および売却価格
売却先である特定目的会社の詳細および売却価格について、同社と売却先との守秘義務契約に基づき、詳細の公表は控える。なお、同社と売却先との間に人的関係はないものの、売却先は同社が優先出資を行うほか、プロジェクトマネジメント業務およびアセットマネジメント業務を同社へ委託している。

●今後の見通し
上記開発用地の売却については、2026年8月期連結業績予想に織り込み済み。なお、履行義務の充足(売却決済)時点に売上を計上している。

●ドライ自動倉庫の将来構想
霞ヶ関キャピタルは、今回のプロジェクトを第1号案件として、「自動化設備を標準装備した物流施設」という新たなアセットクラスの創出、物流施設の「完全無人化・装置産業化」を目指していく。具体的には、①入庫から出庫までの一貫した自動化モデルの確立、②建物×設備×システム一体型の設計、③フィジカルAIによる庫内作業のさらなる高度化、④データ活用によるネットワーク化と収益・価値の最大化により、人手不足や物流コストの上昇、輸配送能力の不足といった業界課題に対応する持続可能な物流インフラを構築し、「物流施設をつくる」から「物流の仕組みそのものをアセットとしてつくる」段階へと進化していく。