1,700台のトラックと2,700人超のドライバーで毎日500万人の食生活を支える物流インフラ企業のアサヒロジスティクス㈱は10月23日、11月7日に八戸共配センター(青森県八戸市)を開設すると発表した。自社設備としては、青森県内初の開設となる。

八戸共配センター

現在、同社では、東北エリアに自社設備である共配センター3箇所(盛岡・仙台・郡山)を構えており、今回の新規拠点開設により、八戸共配センターを含む全4か所の共配センターをつなぐ共配網の整備を行い、自社オペレーションによる東北における対応エリアの拡充を行う。同社は中期経営ビジョンとして 「東日本から中部・関西までの食と農を支える物流インフラを確立しよう!」を掲げている。その実現に向けて、今まで以上にきめ細かな配送を可能とし、東日本全域での物流ネットワーク構築の体制を整備していくとしている。

●開設の背景と目的
同社は1945年(昭和20年)の創業以来、食品物流に特化し、関東を中心に事業を展開してきたが、2011年の東日本大震災を機に、段階的に東北エリアへ物流拠点を構えてきた。

当初はコンビニエンスストア向けの店舗配送をメインとしていたが、顧客からの要望に応え、よりきめ細やかな対応を可能とするため、東北地域での自社設備の物流拠点の整備を開始し、2020年に宮城県仙台市に東北地方では同社初となる共配センター(※)を開設した。

その後、2022年に岩手県滝沢市と新潟県長岡市、2024年に福島県郡山市に共配センターを開設し、関東地方の7つの共配センターと共に、東日本全域をカバーする配送ネットワークの構築を進めてきた。今回の八戸共配センターの新規開設により、東北全域を自社で対応することを可能とする配送ネットワーク構築が完成した。

アサヒロジスティクスによると、グループ会社のアサヒフレッシュロジ㈱の既存の物流拠点の活用を含めた、同社グループでの自社オペレーションによる共配ネットワークを活用し、対応エリアの拡充を進めるほか、産地物流拡大への足掛かりとなることを期待している。加えて、東日本全域をカバーする共配網の構築は、長距離輸送に伴うリスク低減やドライバーの働きやすさにもつながり、物流業界の労働力不足の解消への効果も期待しているとしている。

アサヒロジスティクスグループ共配網イメージ

※共配センター
同社によると、複数の顧客の商品を集約し、同じ車両で配送しているセンターを指す。同社では、今回の八戸共配センターを含め12か所の共配センターを構えており、それらのセンターをつなぐネットワークの構築をすることにより、より効率の良い物流の提案が可能となる。

●新拠点概要