日本GLP㈱は7月31日、兵庫県神戸市で国内最大級の全館冷凍冷蔵および全館可変温度帯仕様のマルチテナント型物流施設「GLP神戸住吉浜」を着工し、同日起工式を執り行った。

同施設の延床面積は約4万5,000㎡、収容能力は約5万2,000トンで、2023年8月着工、2025年2月末竣工を予定している。

「GLP神戸住吉浜」外観イメージ
「GLP神戸住吉浜」鳥瞰イメージ

「GLP神戸住吉浜」は、5階建ての全館冷凍冷蔵および全館可変温度帯仕様のマルチテナント型物流施設で最大8テナントが入居可能。神戸湾岸エリアに位置し、神戸港の大型コンテナターミナルへのアクセスもよく、動物検疫の検査を受けられる希少な冷凍冷蔵物流適地に立地している。着工前から食品会社や3PL企業等から引き合いがあるとしている。

●「GLP神戸住吉浜」の特長
・冷凍冷蔵の温度帯切り替えが可能な全館可変温度帯仕様(-25℃~10℃)。
・地上5階建て、3階へのランプウェイ設置で1階および3階に接車可能。
・スムーズな搬出、就業人員の集約ができる2層使い可能な仕様。防熱後の有効天井高は5.5mを確保、耐荷重は1.5t/㎡。
・最大8テナントの入居を可能とし、中小規模のスペースニーズにも柔軟に対応。
・従業員の身体的な負荷を考慮し、採暖室を設置。
・乗用車駐車場は51台分(うち身体障害者用1台)、バイク駐車場12台、駐輪場は71台分を用意。
・カフェテリアは、ナチュラルなカラーを基調とすることで安らいだ雰囲気のデザインを採用。また、1人でも気兼ねなく過ごせる「ゆったりエリア」と、従業員同士のコミュニケーションが取りやすい「オープンエリア」を設け、利用シーンに合わせて憩いの場を選べる設計を予定。

●「GLP神戸住吉浜」のサステナビリティについて
・BCP面では、地震対策として耐震性能の高いブレース材[※1]を採用し安全性を確保するほか、受水槽、キュービクル、冷却設備等を嵩上げすることで浸水や液状化対策を講じ、高い事業継続性を確保。
・環境への配慮では以下の整備を予定しており、地球・地域・社会環境に配慮した施設を目指す。
 - 自然冷媒の採用。代替フロン冷媒に代わり採用することで、冷却設備電力消費量として約16%(約103万kWh/年)の電気代削減が可能[※2]
 - 屋上への自家消費型太陽光発電の設置
 - 全館LEDの整備
 - 緑化エリアの確保

※1:水平荷重(地震や強風によってかかる、横からの力)に耐える鉄骨構造の建築物を建てるために用いられる補強材。
※2:代替フロン冷媒は冷媒種別:冷蔵庫用冷凍機(R-404a)、荷捌き用冷凍機(R-463a)、地球温暖化係数(GWP):冷蔵庫用冷凍機(3920)、荷捌き用冷凍機(1494)、冷却設備年間電力消費量(想定)が約642万kWh/年を想定し、算出している。

「GLP神戸住吉浜」広域図
「GLP神戸住吉浜」周辺図

●施設概要
施設名 :「GLP神戸住吉浜」
所在地:兵庫県神戸市東灘区住吉浜町19-24
敷地面積:約2万1,000㎡(約6,400坪)
延床面積:約4万5,000㎡(約1万3,500坪)
建築面積:約1万2,600㎡(約3,800坪)
収容能力:約5万2,660トン(C&F級:5万2,660トン)
構造:地上5階建て、耐震RCS造
着工:2023年8月
竣工:2025年2月末(予定)
認証取得:CASBEE認証(予定)、ZEB認証(予定)

●日本GLPの冷凍冷蔵物流施設特設サイト
https://www.glp.com/jp/lp/cold_storage.html