㈱MonotaRO(モノタロウ)は12月15日、2014年より稼働を続けてきた尼崎ディストリビューションセンター(尼崎DC)を、2022年4月に第1期が稼働した猪名川ディストリビューションセンター(猪名川DC)へ2022年12月末に予定通り完全移行すると発表した。

同社は成長を推し進める計画の1つとして、物流拠点の拡張と効率化を進めている。

2014年稼働の尼崎DCでは、事業拡大に伴う商品点数と数量・入出荷件数の増加を見込み、当時としては新しい多層階搬送コンベヤ等の設備を導入し稼働を続けてきた。

その後、物流オペレーションをさらに効率化するため、2017年に笠間DC(茨城県笠間市)が稼働し、初めて棚搬送ロボットを導入し、生産性向上が実現した。

さらに2022年4月に、先端テクノロジーと配送最適化システムを持つ、高効率なオペレーションを備えた猪名川DCの第1期が計画通りに本格稼働した。

尼崎DCが猪名川DCへ完全移行することにより、これまで以上に多くの商品を迅速に顧客のもとへ届け、また同社従業員の負担を軽減した、より高度化した物流オペレーションを実現する。

2023年に猪名川DCはさらに面積を拡張し、第2期稼働を予定している。同社は企業の間接資材調達プロセスの時間短縮・利便性向上に寄与し、「お客様へ時間という価値を提供する」ことを追求していくとしている。

●物流拠点概要比較
今回閉鎖する尼崎DCと、統合先の猪名川DCの拠点概要は以下の通り。
[概要項目/尼崎DC/猪名川DC]
▽稼働時期/2014年6月~2022年12月/2022年4月~
▽所在地/兵庫県尼崎市西向島町75-1/兵庫県川辺郡猪名川町差組字小谷101-1プロロジスパーク猪名川1
▽1日当たりの出荷行数/最大6万行/(第2期稼働後)最大18万行
▽延床面積/(最大時) 約4万4,000㎡/(第2期稼働後)約19万4,000㎡
▽特徴/モノタロウで本格的な自動化設備を初めて導入した物流拠点。オペレーションでは、それまでの紙を持って歩くピッキングから、タブレットを持って歩くピッキングに変化した。設備では、自動倉庫・多層階搬送コンベヤ・自動梱包機といった設備の導入を行った。2022年12月をもって猪名川DCに完全移行。/(第2期稼働後)モノタロウで最大規模となる物流拠点。免震構造を持つ。棚搬送ロボット約800台を導入し、棚専用エレベータを新規導入したことで複数階層間の棚の自動搬送が可能になった。ピッキング作業の半分を占めていた「歩く時間」を削減し、大きく生産性が向上した。入荷にも棚搬送ロボットを活用し、さらに効率化を進めている。