YKK AP㈱、大王製紙㈱、北陸コカ・コーラボトリング㈱は9月4日、8月より異業種3社で商品輸送の効率化に向けた共同輸送を開始したと発表した。

ダイオーロジスティクス㈱のトラックに商品が積まれている様子(左:YKK AP、右:北陸コカ・コーラ)

これまで各社の工場から仕向地(商品の届け先)まで、片荷輸送(全ての輸送は往路のみ実車(※1)、復路は空車)で運行していたが、大王製紙の物流グループ会社であるダイオーロジスティクス㈱が各社の輸送を一括で行い、各社の輸送拠点を繋ぐ運行ルートにしたことで空車での輸送距離を縮め、実車率(※2)を向上させた。今回の取り組みで、CO2排出量では年間71.6 トン(34%)、トラックドライバーの運転時間においては年間1,992時間(43%)の削減を見込んでいる。なお、今回の取り組みは、国土交通省が募集する令和7年度物流効率化法(※3)に基づく総合効率化計画の認定及びモーダルシフト等推進事業(※4)の認定(7/31付)を受けた。

※1:実車とは、貨物を実際に積載して輸送している状態を指す。
※2:実車率とは、輸送効率の指標のひとつで、総走行距離に対して、実際に荷物を積んで走行した距離のことを指す。
※3:物資の流通の効率化に関する法律(物流効率化法)は、流通業務(輸送、保管、荷さばき及び流通加工)を一体的に実施すると共に、「輸送網の集約」「モーダルシフト」「輸配送の共同化」等の輸送の合理化により、流通業務の効率化を図る事業に対する計画の認定や支援措置等を定めた法律。総合効率化計画の認定を受けることにより、様々な支援制度を利用できる。
※4:温室効果ガスの排出削減、流通業務の省力化による持続可能な物流体系の構築を図るため、荷主及び物流事業者等物流に係る関係者によって構成される協議会が実施するモーダルシフト等の取り組みを支援する補助事業。

●各ルートについて
①北陸~埼玉~静岡~北陸ルート(令和7年度総合効率化計画認定、令和7年度モーダルシフト等推進事業認定)
YKK APは富山県黒部市から埼玉県加須市へ、大王製紙は埼玉県行田市から静岡県富士宮市、静岡県富士宮市から石川県金沢市へ、北陸コカ・コーラは富山県砺波市から富山市へ、それぞれ大型トラックで商品輸送を実施している。各社ともこれまでの実車率は50%となっていたが、各社で手配しているトラックを1台にすることで、実車率が91.7%まで向上する。

②北陸~神奈川~静岡~北陸ルート(令和7年度総合効率化計画認定)
YKK APは富山県黒部市から神奈川県愛甲郡へ、大王製紙は静岡県富士宮市から石川県金沢市へ、北陸コカ・コーラは富山県砺波市から富山市へ、それぞれ大型トラックで商品輸送を実施している。①と同様に各社ともこれまでの実車率は50%となっていたが、各社で手配しているトラックを1台にすることで、実車率が81.6%まで向上する。

●各社物流に関する取り組みについて
○YKK AP㈱
YKK APは、持続可能な物流の実現に向けて新型輸送パレットの開発や、首都圏エリアの供給体制強化、トラックドライバーの荷待ち時間の削減のためのサービスの導入等、2016年頃から現在に至るまで物流体制の強化に取り組んできた。異業種との共同輸送は、トラックドライバーの減少や、 CO2排出量の削減等、物流業界が抱える問題へ対応するための新たな領域と認識している。今後も、サプライチェーン全体の最適化を考え、より一層物流の効率化を目指す。

○大王製紙㈱
大王グループは、経営理念『世界中の人々へ やさしい未来をつむぐ』の実現に向け、「衛生:人々の健康を守ること」「人生:人生の質を向上させること」「再生:地球を再生すること」という「3つの生きる」をビジョンに掲げ、事業活動を通じた社会課題の解決に取り組んでいる。今後も、物流課題の解決を目指し、人と環境の双方にやさしい事業活動を継続することで、安定的にエリエール商品を届けている。

○北陸コカ・コーラボトリング㈱
北陸コカ・コーラは砺波工場(富山県砺波市)で製造した飲料を富山市へ大型トラックで輸送している。トラック不足への対策とトラック実車率を向上させるため、共同物流が可能なパートナー企業との連携を検討していた。