NIPPON EXPRESSホールディングス㈱は7月8日、グループ会社の日本通運㈱が、全日本空輸㈱(ANA)の提供する「SAF Flight Initiative: For the Next Generation」カーゴ・プログラムにおいて京セラ㈱およびANAと三者間契約を締結したと発表した。

「SAF Flight Initiative」は、持続可能な航空燃料Sustainable Aviation Fuel(SAF)等の活用を通じた航空貨物の輸送等により発生する間接的なCO2排出(※)の可視化とCO2排出量の削減に向けて、2021年10月にANAがアジアで初めて立ち上げたプログラム。日本通運は気候変動への取り組みの一環として開始当初より参画。2023年9月に荷主企業を対象とした新サービスが開始され、今回、京セラが初の荷主企業として参画した。日本通運は京セラの物流サービスを手掛けており、貨物代理店(フォワーダー)として協力し、今回の取り組み実現に貢献した。

NXグループは気候変動への対応として、2030年までに2013年比でグループ全体のCO2自社排出量(SCOPE1,2)の50%削減を目指し、2023年5月にはScience Based Targets initiative(SBTi)の認定取得に向けコミットメントレターを提出している。2050年までにカーボンニュートラル社会の実現への貢献(SCOPE1,2,3)を目標として掲げている。

今回の取り組みはNXグループの5つの重要課題(マテリアリティ)の1つである「サステナブル・ソリューションの開発・強化」の1つ。今後も同グループのサステナビリティビジョン実現のため、環境保全に向けた意識をステークホルダーと共有し、重要課題(マテリアリティ)への取り組みを推進していくとしている。

※WRI(世界資源研究所)とWBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)が共催し策定しているGHGプロトコルという国際基準では、企業のCO2排出を以下の3つに分類している。
(スコープ1)企業の事業活動における直接的なCO2排出
(スコープ2)電力消費など、他社から供給された熱源、電源等による企業のCO2排出
(スコープ3)企業の事業活動における間接的なCO2排出(製品の輸送、従業員の通勤・出張等)