㈱ライナフは5月21日、㈱東急コミュニティーと業務提携を行い、オートロックマンション内での置き配の実現に向けて、東急コミュニティーが管理するマンションへの「スマート置き配」の導入を推進していくと発表した。
共用エントランスにライナフの提供する「NinjaEntrance(ニンジャエントランス)」を設置することで、オートロック付きのマンションでも置き配を実現することができるようになる。宅配ボックスの故障や不足、居住者の不在時でも配送業者が宅配物を配達できるため、再配達が軽減され、物流・運送業界における「2024年問題」への対応及びSDGsの取り組みテーマの1つ「ウェルビーイングな街と暮らしをつくる」を目指すとしている。
●住民の利便性向上と環境への配慮で持続可能な街づくり
令和5年8月25日付国土交通省が発表した「令和4年度 宅配便・メール便取扱実績について(※1)」によると、令和4年度の宅配便取扱個数は50億588万個と前年比1.1%増加している。インターネットショッピング市場の伸びと共に宅配便取り扱い個数は今後も増加する見通し。そんな中、2024年4月に施行される物流業界での働き方改善によって生じる輸送能力の不足が懸念されており、物流業界の「2024年問題」に注目が集まっている。また、国土交通省が行った、令和5年10月期のサンプル調査の結果では、宅配便のうち約11.1%が再配達になっており、令和2年度国交省の試算では、再配達のトラックから排出されるCO2の量は年間でおよそ25.4万トンと推計されている(※2)。
総合不動産管理会社の東急コミュニティーは、「スマート置き配」の展開を通じて、住民の利便性向上を図るほか、社会課題である配送業者の再配達業務の削減、CO2の排出削減も意識し、SDGsの取り組みである「気候変動や環境課題に積極的に取り組む持続可能な街づくり」に寄与していくとしている。
※1:国土交通省令和5年8月25日付「令和4年度 宅配便・メール便取扱実績について」
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001625914.pdf
※2:国土交通省「宅配便の再配達削減に向けて」
https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/re_delivery_reduce.html
●「スマート置き配」
https://lp.linough.com/smartokihai
ライナフの「スマート置き配」は、オートロック付きマンションにおいて、「NinjaEntrance(ニンジャエントランス)」を用いて共用エントランスの鍵をデジタル化することで、受け取り側があらかじめ指定した場所に配達員が荷物を届けるサービス。