㈱阪急阪神百貨店とエイチ・ツー・オー リテイリング㈱(H2O)は7月10日、館内物流を担う指定納品代行業者でSGホールディングスグループの㈱ワールドサプライと、館内物流業務の自動化に向けて自律走行搬送ロボットを用いた実証実験を共同で行った。

実験は、阪急阪神百貨店の店舗において㈱QBIT Roboticsのロボット「DR1」を用いたもので、導入に向けて実験結果を踏まえた細かな改修を進めている。なお、百貨店業界での自律走行搬送ロボットの実証実験は初めて。阪急阪神百貨店は、物流業務における省人化、集約化、デジタル化といった各種課題の解決を目指し、ロジスティクスをさらに本格化していくとしている。

●実証実験の内容
期間:2023年5月29日~6月9日
場所:阪急うめだ本店(大阪市北区)3階・5階 バックヤード
目的:制約のある通路幅、かつ従業員が行き交うバックヤード通路において、自律走行搬送ロボットは安全に走行し、書類等を目的地まで配達できるのかを検証。
結果:予定していた対象の事務所4か所、2コースを10回走行。バックヤードで通常業務をする店舗スタッフの中で自動搬送を行うことができた。

●実証実験で使用したロボット
自律走行搬送ロボット「DR1(ディーアールワン)」

「DR1」

<特長>
自律的に障害物を検知・迂回できる AMR(Autonomous Mobile Robot)技術を持ち、社会のあらゆるシチュエーションでも人と協調的に作業が行えるロボット。
<仕様>
大きさ:幅504㎜×高さ1,200㎜
最大積載重量:最大40kg
移動方向:360度
移動速度:1m/s(最大1.2m/s)