霧島酒造㈱と㈱ニチレイロジグループ本社は1月19日、持続可能な循環型社会の形成を目的とし、霧島酒造が注力する焼酎製造副産物のリサイクル活動の一部において今回協働運用を開始した。

ニチレイロジグループは、南九州地区を中心に霧島酒造が製造する焼酎の原料であるさつまいもの保管や流通加工業務を受託している。今回の取り組みは、流通加工業務の過程で発生する芋くずを霧島酒造のリサイクルプラントに搬入してバイオガスを生成し有効利用するもの。霧島酒造が注力する焼酎製造副産物のリサイクル活動に物流受託企業として初参画し、両社の協働運用が実現した。

●本取り組み概要
霧島酒造から流通加工および保管業務を受託しているニチレイロジグループの鹿児島曽於物流センターでは、一部原料の受入から洗浄・選別・蒸し・急速凍結・保管までを行っている。これらの加工業務の過程で発生する芋くずについて、これまでは委託先の廃棄物収集運搬事業者を通じて、鹿児島県内の産業廃棄物処理施設で処分していた。しかし、今回、宮崎県から県外産業廃棄物の搬入承認を受けたことで、発生した芋くずを宮崎県にある霧島酒造のリサイクルプラントへ運搬することが可能になった。リサイクルプラントでは、微生物を使って焼酎粕や芋くずをメタン発酵させ、バイオガスを生成している。生成されたバイオガスは、焼酎製造工程のボイラー燃料となるほか、電力へと変換(サツマイモ発電)し、工場や地域の電力としても活用している。今回の取り組みで新たにリサイクルが可能となった芋くずは月間30トン程度で、これはバイオガス発生量3,000Nm3(ノルマル立米)に相当する。

本取り組み概要