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佐川、「KANDA SQUARE」館内物流業務開始

2020/06/16

佐川急便(株)は6月15日、同月9日の「KANDA SQUARE」商業施設開業に伴い、全フロアの館内物流管理業務を開始したことを明らかにした。

佐川急便を中心としたSGHグループ各社による先進的ロジスティクスプロジェクトチーム「GOAL」は「KANDA SQUARE」の竣工とともに館内物流管理業務を受託。納品車両の入退館ルールの策定や関係者への周知、入館車両の管理、すでに入居している企業への配送業務を実施しており、6月9日より段階的に営業を開始する商業施設を含めた全フロアにおける館内物流管理業務を開始した。

「KANDA SQUARE」は住友商事(株)が東京・神田エリアでオフィスビル開発を軸とした街づくりを推進する中で核となる複合施設として、2020年2月、東京都千代田区神田錦町に竣工。延床面積8万5,257.33平方メートル、地上21階、地下1階の同施設は、同社単独の不動産事業として過去最大規模で「錦織」をモチーフにした外観が印象的な建物となる。1階は13店舗が出店を予定している商業ゾーン、2階は多目的ホール(最大1,000人収容)、3階は小ホールとカンファレンス(貸会議室)、5階~21階がオフィスゾーンと様々なニーズに対応できる設備を備えている。

●「KANDA SQUARE」物流管理センターにおける業務内容
(1)初期移転センターの設置・運営
竣工から今年8月までの約半年間、各フロアに入居する企業やテナントの初期搬入等を管理。什器や商材の搬入、内装工事に伴う車両等の入退館を事前に把握し、駐車スペースの誘導や受付、入館許可証の発行を行う。作業内容、搬入品の荷量、作業時間によって搬入ルートを分け、荷捌駐車場の混雑緩和、貨物用エレベーターなどの渋滞を緩和することにより、スムーズな搬入を可能にする。

(2)荷捌場管理(車両の入出庫管理、入退館者管理、セキュリティカード発行、エレベータ運行調整等)
館内への車両入館は事前申請、または物流管理センター受付で許可を受けた車両のみを認めることにより、効率的な荷捌場管理を実現。これにより、待機車両や周辺地域、荷捌場付近の混雑を緩和する。待機時のアイドリングで発生するCO2排出量を低減するほか、入館許可制によりセキュリティの向上も実現する。

(3)共用部保全管理業務(搬出入および入退館時の導線管理、搬出入作業に応じた施設養生指導等)
館内の物流導線を整えることにより、館内配送スタッフ、ならびに納品会社が最適なルートで配達・集荷作業を行うことができるだけでなく、館内作業者や施設利用者の安全にも配慮することが可能。搬出入会社の導線管理のほか、養生が必要な搬出入の際の指導、館内で使用する専用台車の貸し出しや管理も行い、施設保全につなげる。

(4)宅配便取次業務(共同配送業務、集荷代行業務)
各宅配便事業者からの荷受けや仕分け、テナント各社への配達と合わせて、館内の集荷や各宅配便事業者への引き渡しまでを館内配送スタッフが代行。各宅配便事業者やテナント各社の配達・荷受け・出荷に係る作業効率が向上するだけではなく、宅配便会社による長時間駐車を大幅に短縮し、複数事業者の入館を抑制することによる館内セキュリティの向上や施設保全にもつなげる。

●「KANDA SQUARE」外観(上)、館内配送の様子(下)

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