[最新ニュース] 物流・3PL

JPR/キユーピー/サンスター、3社共同輸送開始

2019/07/19

日本パレットレンタル(株)は7月18日から、キユーピー(株)、サンスター(株)との3社共同で、トラックと船舶を組み合わせた共同輸送を開始した。

今回の取り組みにより、モーダルシフトによるCO2排出量削減はもちろん、業種を超えてキユーピーとサンスターの特性の異なる商品を混載することで積載効率の最大化、帰り荷にJPRのレンタルパレット輸送を組み合わせることで高い実車率を実現する。

共同輸送を実施するのは、関西と九州をつなぐ輸送ルート(キユーピーおよびサンスターが関西から九州へ、JPR が九州から関西へのルート)。この一部を船舶に置き換え、往路はキユーピーとサンスターの荷物を混載し、復路はJPRの輸送用レンタルパレットを積載することで輸送効率を高める。
関光汽船(株)が全工程の輸送の手配をし、海運については阪九フェリー(株)所有のフェリーで輸送を行う。

混載の対象商品はマヨネーズやドレッシング等の調味料とハミガキやハブラシ等のオーラルケア商品。

マヨネーズやドレッシング等の重量品を輸送する場合、最大積載量(※1)を満たしても、コンテナの空間が余ってしまう場合がある。一方で、オーラルケア商品のような軽量品は、コンテナいっぱいに積み込んでも最大積載量を満たさない場合がある。

今回の取り組みでは、従来各社で手配していた10t車を20tの13mセミトレーラーに変更し、重量品と軽量品を組み合わせて輸送することにより、コンテナ空間を有効活用し、より多くの荷物の輸送に成功している。

この取り組みでは、行き荷と帰り荷のマッチングをすること、3社の物流拠点を効果的に回ることで、約99%の高い実車率(※2)を実現。また、船舶へのモーダルシフトや輸送の効率化により、個社単位での輸送と比較し、CO2排出量が65%低減する。

併せて、長距離の陸送がなくなることで、ドライバーの年間の稼働時間が2,256時間削減できると想定され、労働環境の改善効果も期待できる。

(※1)最大積載量:車両が安全に走行するために積載できる荷物の限度重量。
(※2)実車率:総移動距離のうち実際に貨物を積載して移動した距離の比率。同取り組みでは全行程1,169kmのうち、空車は7km。

●積載イメージ(記載の数値は一例。商品の構成によって変わる) 
従来:1社ごとの輸送では、重量や容積が有効活用できていなかった 
今回:2社を組み合わせることで重量と容積の双方を有効活用

●積載対象商品 
JPR:物流機器(輸送用レンタルパレット) 
キユーピー:調味料(マヨネーズ、ドレッシング等) 
サンスター:オーラルケア製品(ハミガキ、ハブラシ等)

従来(上、各社が10t車を用い陸送)と今回(中、3社が20tトレーラーを用い効率的に輸送)の運用フロー比較(KRS:(株)キユーソー流通システム)、今回の積載イメージ(下)

|↑一覧に戻る|