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ヤマト運輸、関越交通と群馬県の一部で客貨混載開始

2018/10/16

関越交通(株)とヤマト運輸(株)は10月16日から、群馬県沼田市と同県利根郡片品村を結ぶ路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」を開始した。

関越交通の沼田駅~鎌田間のローカル線は地域住民の重要な交通手段にもいかかわらず収入減により赤字路線という課題があった。一方、ヤマト運輸は群馬県沼田市利根町地区と同県利根郡片品村地区の顧客に宅急便を配達する際、沼田市にある沼田支店(担当:群馬尾瀬センター)と現地をトラック1台が往復し、午後分の宅急便約20個を支店へ取りに戻る必要があったという。

今回の取り組みでは、関越交通の路線バスが、ヤマト運輸の沼田支店で午後分の宅急便を預かり、下街道バス停(沼田市利根町)および鎌田バス停(利根郡片品村)で各地域を担当する ヤマト運輸のセールスドライバー(SD)に引き渡す。これにより、関越交通は宅急便の輸送による新たな収入源が生まれ、ヤマト運輸のSDは午後分の宅急便を支店へ取りに戻る必要がなくなり、ローカル線の路線網維持と物流の効率化による地域住民の生活サービスの向上を図ることができる。
 
●関越交通路線バスを用いた客貨混載の取り組み 

(1)開始日:2018年10月16日(火)

(2)狙い
・関越交通
路線バスの空きスペースで宅急便を輸送することでバス路線の生産性を向上させ、新たな収益源とし、バス路線網の維持を図る。

・ヤマト運輸
走行時間が約1時間削減されることで、現地での滞在時間が増え、顧客の要望に応えやすくなるため、サービス品質のさらなる向上を図る。また、休憩時間が取りやすくなる等働く環境の改善、CO2排出量の低減も図る。

(3)対象路線バス
関越交通鎌田線(上毛高原駅~沼田駅~鎌田~大清水間)の沼田駅14:00発→鎌田15:02着の1便

(4)積載区間
ヤマト運輸沼田支店(群馬県沼田市久屋原町 466-1)

→関越交通下街道バス停(群馬県沼田市利根町高戸谷565番地先)約10.8km
 
→関越交通鎌田バス停(群馬県利根郡片品村大字鎌田4048番地先)約10.7km
 
計約 21.5km 
 
(5)バスの改造
一定量の宅急便を積載できるよう、車両中央部の座席を一部(5席分)減らし、荷台スペースを確保した。また、改造にあたり、平成30年度物流分野におけるCO2削減対策促進事業(環境省補助事業)も協力している。

●取り組みの概要図

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