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有田鉄道とヤマト運輸、和歌山初の「客貨混載」開始

2017/10/20

有田鉄道(株)とヤマト運輸は10月20日より、バス路線網の維持や物流の効率化による生活サービスの維持向上を目的として、有田川町の玄関口であるJR藤並駅と清水地域を結ぶ路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」を開始した。

近年、全国の中山間地域等で過疎化や高齢化が進むなか、和歌山県有田郡有田川町の東部に位置し山林に囲まれる清水地域は年々人口が減少し、中山間地域の課題解決や活性化に向け、住民の安全・安心な暮らしの確保などの取り組みが喫緊の課題となっていた。

そこで、有田川町、有田鉄道、ヤマト運輸の三者が連携し、バス路線網の維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を目的に、路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」を開始したもの。

具体的には、座席の一部を荷台スペースにした車両を運行し、JR藤並駅と清水地域を結ぶ路線バスで宅急便を輸送する。取組みによるメリットは以下のようにまとめられている。

(1)有田川町と沿線地域の顧客……地域のバスの路線網が維持され、安定的に利用できることで、生活基盤の維持・向上につながり、ヤマト運輸のSDが清水地区に滞在できる時間が増えるため、当日発送の集荷締め切り時間が13時から15時まで2時間延長されるなど、宅急便のサービスをより便利に利用可能。

(2)有田鉄道……路線バスの空きスペースで宅急便を輸送することで、バス路線の生産性が向上し、バス路線網の維持につながる新たな収入源を確保。

(3)ヤマト運輸……これまで、清水地域までの片道約50キロの道のりをSDが約90分かけて運び、現地の3か所で集配するSDへそれぞれ引き渡していた荷物を、路線バスが運ぶことにより、集配効率の向上とともに車両の走行距離を削減、コスト削減やCO2削減にもつながる。

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