ライオン㈱、NIPPON EXPRESSホールディングス㈱、日本貨物鉄道㈱(JR貨物)、㈱T2の4社は8月4日、NXグループの日本通運㈱と共に、7月29日に自動運転トラックと貨物鉄道を組み合わせた「モーダルコンビネーション」(※1)でライオン製品の輸送を実証したと発表した。

モーダルコンビネーションの取り組みは、 地球環境問題への対応や物流業界の労働力不足解消等、持続可能な物流の実現を目指し、2024年11月から進めてきた。貨物鉄道輸送の全国ネットワークと、T2が有する自動運転トラック技術を融合させた「自動運転トラック×貨物鉄道」のモーダルコンビネーションを実現することで、自動運転区間における輸送ルートの複線化を構築するほか、柔軟な輸送力の増加を可能とする等、物流の可能性を広げることを目的とし、2025年6月に北海道-関西間、7月には関東-九州間で実証を順次実施してきた(※2)。
●実証概要
ライオンは、日用品の持続可能な安定供給を目指し、BCP(事業継続計画)の一環として、輸送網の多様化と先進技術の導入により、環境および社会的課題の解決を目的とした物流モデルの確立に取り組んでいる。今回、安定的なサプライチェーン機能の確立に向け、ライオン千葉工場(千葉県)からライオン福岡流通センター(福岡県)までモーダルコンビネーションによる長距離輸送を実証した。輸送の際には、JR貨物とT2で共同開発した31フィート共用コンテナ(※3)を用い、輸送品質やオペレーション、環境負荷を検証した。
実証では輸送の役割として、▼ライオンの千葉工場から東京貨物ターミナル駅(東京都)までを日本通運、▼東京貨物ターミナル駅から百済貨物ターミナル駅(大阪府)までをT2のレベル2(※4)自動運転トラック、▼百済貨物ターミナル駅から福岡貨物ターミナル駅(福岡県)までをJR貨物の貨物列車、▼福岡貨物ターミナル駅からライオン福岡流通センターまでを日本通運が担った。

●実証詳細

●実証内容
・T2のトラックから貨物列車への共用コンテナの積み替え作業の検証
・関東ー九州間における一貫オペレーションの検証
・自動運転トラック輸送区間を中心とした輸送品質の検証

●実証結果
今回の実証では、T2の自動運転トラックで綾瀬スマートICから久御山JCTまでの410キロの間を走行すると共に、その後の百済貨物ターミナル駅での共用コンテナの積み替え作業も遅滞なく進行した。ライオン福岡流通センターに到着した際に荷崩れなど貨物への影響もなく、オペレーション・技術の両面で問題は発生せず、全体の運行日数は約1.8日と、計画通りの結果となった。
4社は今後、T2が2027年から開始を予定しているレベル4(※5)自動運転トラックを用いたモーダルコンビネーションも視野に入れ、BCP対応強化や輸送能力の拡大につながる取り組みを推進していくとしている。
※1:トラックと鉄道の親和性を高め、相互に補完し合う輸送モデル
※2:「国内初、自動運転トラックと貨物鉄道によるモーダルコンビネーション実証開始」(2025年6月23日付):https://t2.auto/news/2025/0623.pdf
「自動運転トラックと貨物鉄道を組み合わせた「モーダルコンビネーション」関東-九州間で初めての「往復」の実証を開始」(2025年7月11日付):https://t2.auto/news/2025/0711.pdf
※3:モーダルコンビネーションの際に貨物列車からT2のトラックへ直接載せ替えが可能な共同コンテナ
※4:ドライバーの監視のもとに行われる特定条件下での高機能自動運転
※5:特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替し、無人で運転する状態

