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トッパン、複数ICタグ一括読み取り「ゲート型RFIDリーダー」発売

2018/01/30

トッパン・フォームズ(株)は1月30日、ゲートを1~2秒通すだけで箱を開封せずに複数の物品に取り付けられたICタグを一括で読み取り、入出庫時の検品作業などを効率化する「ゲート型RFIDリーダー」(特許出願中)をマスプロ電工(株)と共同開発し、販売を開始したと発表した。

同製品はトンネル形状の金属筐体に高指向性アンテナから放射される電波を特定エリア内に閉じ込めることで電波漏れを抑制し、ゲート内を通過する複数のICタグを高精度な読み取ることができる。これにより、従来はバーコードを1点ずつ読み取っていた入出庫作業や検品作業に伴う個体管理の省人化に貢献する。

物流の現場でRFIDシステムの活用が広がらない理由の一つとして、対象となるICタグだけでなく、離れた場所にある別のICタグを読んでしまう「誤読」の問題があり、物品に取り付けられた1個1個のICタグを確実に読み取り、個体管理をする必要がある物流業界では「誤読」がRFID導入の大きなハードルになっていた。そこで特定エリア内のICタグのみを確実に読み取ることで個体管理が可能な同製品を開発した。

これにより、アパレルや医療材料などの出荷・検品作業が行われる物流現場やレンタル品の入出庫作業が行われる現場などへの導入を促進。物流現場のIoT化に寄与する。また、使用するICタグやシステムを含め、ゲート型RFIDリーダー関連で2020年度までに12億円の売り上げを目指す。

●特長
1.電波を強くしても特定エリアのみを読み取り可能
トンネル形状の金属筐体に高指向性アンテナから放射される電波を閉じ込めることで、対象エリア外への電波漏れを抑制。

2.ゲート内にある複数のICタグを一括で確実に読み取り、検品作業を効率化
UHF帯ICタグにより梱包したまま一括で検品が可能。

3.小型化で省スペースを実現。軽量のため移設も容易に
小型化により省スペースを実現。また軽量のため設置するラインの変更などへの対応も容易。

4.一体型ユニットのため、設置工事が不要
アンテナとリーダーが一体化したため、従来のゲートリーダーのような設置工事が不要になり、導入時のコスト削減が可能。

5.現場での立ち上げを容易にする調整機能
調整用ハンドルを回すだけでアンテナ位置の調整が簡単にでき、物品のサイズ変更などに対応可能なため、専門的なスキルがなくとも読み取り性能の調整ができる。
ゲート内を1~2秒通過させるだけで物品に取り付けられたICタグを一括読み取り。
ゲート外への電波漏れを抑制し、高精度な読み取りを実現。

●製品仕様
品名:ゲート型RFIDリーダー
外形寸法:W730×D1010×H625mm
内径寸法:W503×H488mm
重量:約43kg
R/W:IMPINJ製
型番:IPJ-REV-R420-JP2
アンテナ数:3
電波法:920MHz帯RFID構内無線局用無線設備
入力電源:AC100V~240V、50/60Hz
消費電力:待機時約3W、平常時約11.5W 
使用温度範囲:-20℃から+50℃
使用湿度範囲:5%~95%(結露無きこと)
保存温度範囲:-20℃から+50℃
保存湿度範囲:5%~95%(結露無きこと)
耐荷重(天面):5kg以下
耐荷重(ゲート内)5kg/100cm2
RoHS:RoHS規制10物質対応
搬送機構:帯電防止フラットスライダー

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