[最新ニュース] IT・マテハン

日通、ドローンによる倉庫内の在庫管理や物流施設警備を実験

2017/09/07

日本通運(株)は9月7日、キヤノンマーケティングジャパン(株)、(株)プロドローンと共同で、倉庫内での在庫管理や物流施設警備にドローンを活用する実験を当社倉庫「Tokyo C-NEX」で実施したと発表した。

実験は8月24日に実施され、倉庫・流通施設などの非GPS環境下にある物流現場で、最新型ドローンを使用して現状の技術レベルの検証と実用化に向けた課題を確認した。

具体的には、倉庫に見立てたセットによる半自律飛行実験(飛行高や貨物から一定距離を保持する自律飛行機能の一部を実証)や、飛行しながらのカメレオンコード(※)読み取り実験、超高感度多目的カメラによる警備を想定した撮影実験を実施した。このうち倉庫内を半自律で飛行するドローンからカメレオンコードを近距離で読み取る実験は世界初となる。

その結果、非GPS環境下において飛行高や貨物からの距離を一定に保って半自律飛行できることが確認された。また飛行しているドローンに搭載したカメラでカメレオンコードの一部を読み取ったことも確認。超高感度多目的カメラにより照明を落とした物流施設内で対象物を認識できることも確認した。

日通では今後、ドローンの前後方向への移動も自律で行う完全自律飛行の実現や、カメレオンコードなどの読み取り精度の向上に向けたカメラおよびドローンの技術開発を行う予定だ。

飛行実験に使用したドローンの基本情報
モーター軸間距離:1,058mm
本体重量:4.6kg(バッテリー含む)
ペイロード(搭載可能重量):3.5kg
当社では、ロジスティクスエンジニアリング研究・開発の一環として、関係先と協力し、ドローンが持つ「飛ぶ」という機能を基本に、「運ぶ」ことはもちろんのこと、「見る」「探る」「調べる」「監視する」といった、ドローンの特性を活かした多方面での活用を今後も検討してまいります。

※カメレオンコード
シアン・マゼンダ・イエロー・ブラックを使った高速・高精度の複数認識が可能なカラーバーコード

(上)パレットを貨物に見立てたテストコースで、床面と貨物との位置関係をレーザーで検知して半自律飛行するドローン
(下)凹凸のある貨物との距離を空中で一定に保ちながら飛行し、ドローンに搭載したリーダーでカメレオンコードを認識

|↑一覧に戻る|