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ダイフク、電動フォーク用非接触充電を世界初の実用化

2016/02/15

(株)ダイフクは2月12日、コマツリフト(株)の協力を得て、非接触充電技術「D-PAD(ディー・パッド)」を使った電動フォークリフト向けの非接触充電システムを世界で初めて実用化したと発表した。

同社は、1992年にニュージーランドのオークランド大学と非接触給電技術「HID(ヒッド)」の技術提携およびライセンス契約を締結。1993年には世界初の非接触給電モノレール式搬送システムを実用化し、自動車工場や半導体工場の生産ラインを中心に数多くのシステムを納入している。

近年、スマートフォンや家電製品へのワイヤレス(非接触)充電の普及が進んでいることに加え、電気自動車などへの用途拡大が注目されていることから、2012年に同大学との間で非接触充電技術「D-PAD」の技術提携とライセンス契約を新たに締結し、産業界での実用化に向けた開発および使用用途の調査を進めてきた。

今回実用化したシステムは、送電台車による電動フォークリフトへの非接触充電を行うもので、従来のコンセントプラグによる充電時間と同等でありながら、プラグを接続するといった作業の煩わしさをなくし、利便性を向上するとともに、接触不良などによる障害や事故を低減する。また、非接触のため磨耗による導電部分の交換などのメンテナンスは不要となる。

システム構成は、送電台車(送電パッド、高周波インバーター)と受電ユニット(受電パッド、200Vインバーター)からなり、バッテリーは電動フォークリフトの標準装備のものが使用可能。また、独自の無線技術を用いて送電側・受電側の対向位置を自動認識するため、安定した電力伝送効率を保持し、伝送周波数が10kHz未満であることから、電波法による申請手続きは不要となる。

これらD-PADをはじめとしたワイヤレス給電・充電ソリューションは、2016年4月20日から幕張メッセで開催される「TECHNO-FRONTIER 2016」の同社ブースに出品する予定。

送電台車

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