2015/08/10

高千穂交易(株)は8月7日、グループ子会社・マイティカード(株)が新アンテナを採用したRFID（UHF帯）対応不正持ち出し防止ゲート「WaveGate」を開発し、販売を開始したと発表した。

小売業では年々増加している万引き被害に苦慮しており、不正持ち出し防止専用の商品管理システムゲートなどの導入も進んでいるが、RFID 導入企業からはIC タグを在庫管理目的に加えて、ICタグリーダー内蔵のゲートを設置することによる万引き防止を行いたいという要望が上がっている。マイティカードでは、この要望に応えるべく従来からIC タグを検知する高性能の不正持ち出し防止ゲート「PEN015」を開発・販売していたたが、需要が高まるにつれIC タグ読取率の更なる向上が求められ、その開発に取り組んできた。

今回開発した「WaveGate」は、高千穂交易が代理店権を持つWistron NeWeb Corporation社の新アンテナを内蔵することで、これまでのアンテナと比べ近距離広範囲の検知能力を向上させ、検知エリア内のほぼ全域まで電波が到達してICタグの読取率が向上した。同時に電波を上下左右複数の方向に照射できるため、人体や什器での反射の影響を受けにくく安定した検知力を発揮できる。

機器サイズは従来製品より小型化しており、広い間口を確保し店舗イメージや美観を損なうことなく設置することが可能。さらに設置・調整作業の簡素化し、遠隔での設定・調整作業も可能にして、システム導入のローコスト化を図った。マイティカードでは、アパレル小売業を始めとする小売業での不正持ち出し管理のほか、工場や一般オフィスでの資産持出・返却手続き、ハンズフリーの入退室管理などの用途で、初年度100 セット（200本）の販売を見込んでいる。