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矢崎エナジーシステム、ドラレコ一体型の新デジタコ発売

2015/03/04

矢崎エナジーシステム(株)は3月4日、ドライブレコーダー機能を一体化させた新型デジタルタコグラフ「DTG7」を5月21日に発売すると発表した。

DTG7は、同社のデジタルタコグラフ製品群の最上位機種。4日の発表会で同社計裝事業部の斉藤弘幸企画部長が「究極の予防安全を開発コンセプトに作り上げた」と言うように、搭載した高解像度カメラの映像を独自技術で解析して予防安全に活用する。カメラが(1)道路車線を認識して車線逸脱時に警報を音声で出す、(2)前方の走行車両を認識して車間距離の接近警報を出す、(3)道路に標示された上限速度や横断歩道を認識し注意勧告を出す―の3つの予防安全機能を搭載した。

これらの運転状況は、事務所の運行管理者に同時に知らせることも可能。逆に事務所からは、パソコンにコメントを入力して、ドライバーに音声アナウンスで休憩を促すなどもできる。

さらに初めての試みとして、録音した音声をデジタコ経由で送るサービスにも対応した。矢﨑航代表取締役社長は発表会席上、夜中の一番眠くてつらい時に家族の声を届けて励ます使い方を紹介し、「暖かみを入れることができたのではないか。個人的にはこの機能に非常に愛着を持っている」と述べた。斉藤企画部長も「慣れた声ではなかなか響かない」と家族の声の有用性を強調した。また「いろいろな事例をユーザーからもらって育てていきたい」と活用方法を模索していく考えを明らかにした。

DTG7が発した警告はデータとして記録される。車線逸脱を何回したのか、路面速度の表示を何回オーバーしたかといったデータとデジタコ本来の運行記録を合わせて、ドライバーの多面的な安全運転評価が可能になる。

斉藤企画部長は最後に海外展開に触れ、タイでは日系企業を中心に1,000台以上の車両に同社のデジタコが付いている実績を紹介。「ASEANはクロスボーダー物流で車が増えており、安全・省エネという面でデジタコのニーズが高まっている」とし、海外における事業推進に強い意欲を示した。

なお、本体価格は170,000円(GPSアンテナ含む/消費税抜)、車載カメラは26,000円(消費税抜)。本体にはカメラを最大6台まで接続可能で、バスに使えば車内の死角をカバーできる。初年度販売計画は10,000台(本体ベース)。

車載機本体・車載カメラと発表会の模様

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