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日通、ブラックライン・SAP協業プラットフォーム採用

2020/08/04

日本通運(株)は8月3日、経理部門のデジタル化を推進するため、クラウド型決算プラットフォームを提供するブラックライン(株)とSAPジャパン(株)との協業ソリューション「SAP Account Substantiation and Automation by BlackLine(エスエーピー・アカウント・サブスタンシエーション・アンド・オートメーション・バイ・ブラックライン)」を採用したと発表した。

日通は2037年の創立100周年のあるべき長期ビジョンとして、「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」の実現を目標に掲げ、「持続的成長と企業価値向上のためのESG経営の確立」の取り組みの⼀環としてグループ経営体制変更に関する検討を開始。それを踏まえ、経理部門ではグローバルでの会計システムの統一による決算業務の標準化・早期化、海外グループ会社や買収会社等グループ全体のガバナンスの強化といった目標を設定したプロジェクトをスタートさせている。

現在、同社グループ内では、複数の会計システムが混在しているため、データの取りまとめが非効率で、目標とする決算早期化とガバナンス強化を同時に実現するのは困難な状況で、決算業務では、紙やExcelによる属人的な業務が多く残され、決算タスクの進捗度と決算に関するあらゆるデータが可視化されていないことが課題となっており、この課題解決、延いてはプロジェクト達成の手段として「SAP Account Substantiation and Automation by BlackLine」採用に至った。

これにより、同社ではグループ全体の決算業務の標準化、可視化、自動化を図り、さらには決算業務プロセスをデジタル化することで、リモートでも作業できる環境を構築し、自然災害や今回の新型コロナウイルス感染発生時等の有事の際にも遅滞なく業務対応できるよう、バックオフィスの働き方改革のさらなる推進を図る。

具体的に次の用途で「SAP Account Substantiation and Automation by BlackLine」を利用する予定。
・口座残高をはじめとする諸勘定の照合作業や勘定整理の自動化
・グループ各社の決算タスクの標準化と決算進捗状況のモニタリング
・Excel等による属人的なタスク管理からリアルタイムに可視化されたタスク管理への転換
・決算業務プロセスの可視化によるグローバルガバナンスの強化

今後は第1フェーズとして、本社と一部の子会社に「タスク管理」「勘定照合」の2つの機能を導入するが、段階的にグループ全体に導入し、決算における入力作業、確認作業の効率化を目指す。また、「日通グループ経営計画2023」に掲げる重点施策「営業・事務生産性の向上」、「IT戦略のイノベーション」、「持続的な企業価値向上を支える仕組みを構築」の実現に向け、グループとしての経理・経営基盤となるシステム構築を推進していく。

●決算業務における「SAP Account Substantiation and Automation by BlackLine」の利用範囲

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