2018/01/23

経済産業省は1月23日、日本からの提案により、国際標準化機構(ISO)で「小口保冷配送サービス」に関する国際規格を開発する新プロジェクト委員会の設立が承認されたと発表した。

同プロジェクト委員会では、温度管理保冷配送サービスにおける輸送過程での、積み替えを伴う保冷荷物の陸送に係る国際標準化活動が行われる。日本から国際議長および幹事を輩出し、国際規格開発を主導していくほか、(一財)日本規格協会(JSA)が国内審議団体として国際標準化活動の中核を担って進める。今後、日本が主導して同規格の発行を目指す。

近年、EC市場の拡大に伴い、生鮮食品や加工食品を物流事業者が一般家庭等へ配送する小口保冷配送サービスの需要が世界各国で高まり、国内物流事業者も安全・安心なサービスを求める消費者ニーズに応え、アジア諸国の主要都市へ進出を開始している。

一方、一部の国の事業者は不十分な温度管理による粗悪なサービスが散見され、保冷配送サービスに対する消費者の信頼性欠如がその市場拡大を阻害することが懸念されていた。このため、サービスの質を適切に評価し、消費者の信頼性確保を強化するために小口保冷配送サービスの国際標準化の必要性が高まっている。