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エアロセンス、アフリカでドローン活用の医療物流を開始

2016/07/19

エアロセンス(株)は7月19日、独立行政法人国際協力機構(JICA)の2015年度第2回「開発途上国の社会・経済 開発のための民間技術普及促進事業」に企画提案し、アフリカのザンビア共和国における保健医療分野の新たな物流インフラとして、エアロセンスの小型無人航空機(ドローン)を用いた物流サービス普及促進事業が採択されたと発表した。今年10月頃から事業を開始する。

ザンビアでは、国内の道路が未整備だったり、地方部で維持管理が不足したりするなど、物資供給網への制約が深刻な課題となっている。特に農村地域では、医療関連物資(消耗品、試薬、迅速診断キットなど)の供給や医療施設での検査に用いる検体の輸送が滞り、必要な検査や処置が適時にできない状況にある。結果の受領にも長時間を要するなど、住民への基礎的保健医療サービスの提供すらままならない。

エアロセンスは今回、莫大な建設費と維持費を要する道路インフラに頼らない代替手段としてドローンを活用。ザンビアにおける保健医療分野の新たな物流インフラの構築に向け、現地視察やデモ航行、関係省庁との協議などを実施していく。

ドローンは同自社製の自律型無人航空機システム(VTOL:垂直離着陸型の固定翼機)を使用。現地での医療サービスの検討およびザンビア関係省庁との調整は、国立研究開発法人国立国際医療研究センター(NCGM)が担当する。また、八千代エンジニヤング(株)が現地でのドローン運用のための電力・通信インフラの技術的検討や事業実施に係るコンサルティングを行う。

(上)雨期には水没するザンビア南部州のヘルスセンターへのアクセス道路
(下)エアロセンスの自律型無人航空機システム(滑走路・操縦者が不要)

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