[最新ニュース] グローバル

ヤマトHD、日・シンガポール間で在庫管理とスピード配送実現

2015/08/27

ヤマトホールディングス(株)(ヤマトHD)と東南アジア地域統括会社YAMATO ASIA PTE. LTD.傘下のシンガポールヤマト運輸(株)は8月26日、今年8月から沖縄パーツセンターとシンガポールヤマト運輸の「パーツセンター」を連携させ、総在庫量のマネジメントとシンガポール国内へのスピード配送を開始すると発表した。

ヤマトグループは2013年7月から、那覇空港に隣接した沖縄パーツセンターからアジア地域へのスピード供給を開始し、国内メーカーの海外展開を支援している。さらに今回、在庫の一部をシンガポールのパーツセンターで保管・出荷することで、シンガポール国内へのスピード配送を実現する。ファーストユーザーとして東芝自動機器システムサービスの在庫パーツを沖縄、シンガポールに分散し、総在庫量のマネジメントとシンガポール国内へのスピード配送の運用を開始する。

これにより同社は、日本とシンガポール両拠点の在庫管理状況をシステム上で可視化できるため、過剰な在庫を持つ必要がなくなる。また、沖縄からシンガポールに日々貨物便が飛んでいるため、在庫を常に補充することができ、シンガポールでは必要最低限の在庫を保管するのみで、総在庫量を圧縮できる。

シンガポール国内では、メンテナンス用の保守パーツを迅速に届けることができるようになり、顧客が製品を導入する際、必要最小限のパーツ購入だけで済む。

商圏のボーダーレス化が進む中、海外に製品を販売するメーカーや事業者は、良い製品を速く・安く販売するだけでなく、アフターケアへの対応が非常に重要になっている。そのため、顧客の近くに保守パーツを在庫する必要がある一方、国内外の複数拠点における、総在庫量のマネジメントが困難なため、多くのコストが発生していた。 また、拠点を持たない地域では、事前に顧客に保守パーツを購入してもらう必要があるため、コスト競争力で現地 企業に対し不利な状況となっていた。

今回構築した総在庫量のマネジメトの仕組みでは、これらの課題が解決可能。ヤマトHDでは、シンガポール以外の地域にも、この新しい物流ネットワークを拡大していく考え。

|↑一覧に戻る|