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日立製作所、中国日系企業に調達改革サービス提供

2015/04/01

(株)日立製作所は3月30日、中国現地法人・日立(中国)有限公司を通じて、「製造業向けグローバル調達ロジスティクスサービス」を中国の日系企業向けに提供すると発表した。日立グループのグローバル調達やロジスティクス改革で培ったコスト構造改革ノウハウを活かし、顧客のサプライチェーン改革に貢献する。

4月1日付で日立(中国)にスマートロジスティクスサービス事業推進部を設立。日立のコンサルティング部門、IT部門に加え、(株)日立ハイテクノロジーズおよび(株)日立物流の中国現地法人にある営業機能の一部を集約し、サプライチェーン全体の中で主に調達や物流領域を対象に、顧客の経営課題を共有・明確化するといった上流コンサルティングからITサービスや調達代行、3PLまでをワンストップで提供する。

同サービスを一部先行適用した中国の日立グループ会社の部品調達業務では、10~20%の輸配送コスト削減効果が得られてるという。

さらに今後、中国だけでなくASEAN 地域でもサービス提供を順次展開・拡大する計画だ。

サービス概要
(1)調達サービス
日立ハイテクの持つ商社機能により、材料調達業務や生産拠点及びその近郊倉庫での在庫管理、VMIオペレーション、海外からの輸入調達業務などの調達サービスを提供する。また、ファクタリングなどのファイナンスサービスも含めたサービス提供が可能。

(2)調達EDIサービス
日立ビジネスメディアサービス「TWX-21」により、調達業務の電子商取引を実現する。「TWX-21」は、約5万5,000 社のグローバル利用ユーザーへ提供実績のあるクラウドサービスで、生産拠点とサプライヤーをEnd to End でグローバルに接続できる。同サービスでは、サプライチェーンの見える化や需給調整機能なども提供可能。

(3)物流サービス
日立物流の持つグローバル物流ネットワーク(770拠点、中国は151拠点)により、国際物流では、海上・航空・輸送を駆使したGWPFによる共同輸送などを実施。国内物流では、各拠点の様々な物流センターの活用に加え、ミルクラン輸送、ジャスト・イン・タイム納入*などを組み合わせることで高付加価値な3PLを提供し、顧客にとってシームレスな物流サービスを提案する。

VMI=Vendor Managed Inventory、ベンダー主導型の在庫管理手法を指す。材料供給業者が顧客先企業の資材や部品材料を所有し、管理する。
ファクタリング:=売掛債権を買い取って、その債権の回収を行うファイナンスサービス。
EDI=Electronic Data Interchange、受発注や見積もりなど企業間の商取引に関する様々な情報を電子的に交換する仕組み
GWPF=Gate Way Plat Form、輸出入倉庫集約・混載輸送サービス。
ミルクラン(巡回集荷):物流業者が複数の部品メーカーを回って部品などを集荷する

サービスの概念図

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