2015/03/09

国土交通省は3月4日、日本の物流システムのアジアに展開する事業の一環として、東西経済回廊におけるトラック輸送とベトナム鉄道の複合一貫輸送サービス実証事業として、トライアル輸送を実施すると発表した。ルートとなるのはラヨン（タイ）－サバナケット（ラオス）－ダナン（ベトナム）－ハノイ（ベトナム）の間。、3月8日から13日にかけて実施する。

現在、タイ南部からベトナム北部への輸送は、海上輸送のほかに、東西経済回廊を経由したトラック輸送が活用されているが、経済成長に伴う貨物量の増加により、都市部を中心とした交通渋滞や道路負荷の増大が課題になるなど、持続的な経済成長や環境に対する影響が懸念されている。

このため、国土交通省物流審議官部門では、モーダルシフトに資する第3の物流ルートの構築に向け、トラック輸送と鉄道輸送を組み合わせた複合一貫輸送の実証事業を実施することとした。今回のトライアル輸送では、リーファーコンテナ輸送によるクロスボーダー冷温輸送（コールドチェーン）サービスの実現に向けたトライアル輸送をあわせて実施し、複合一貫輸送のオペレーション上の課題や効果の検証、事業許認可等の各種制度・手続きの課題などを調査する。

●トライアル輸送の実施スケジュール

3月8日 ラヨン出発（トラック）

3月9日 サバナケット到着

3月10日 ダナン到着

3月11日 ダナンにて鉄道への積替、ダナン出発（鉄道）

3月13日 ハノイ到着、ハノイにてトラックへの積替、ハノイ近郊へ輸送（トラック）

●トライアル輸送の概念図