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神戸製鋼、三井物産、豊田通商との米国合弁会社、自動車サスペンション用アルミ鍛造部品の生産設備増強

2013/01/11

1月10日、(株)神戸製鋼所・三井物産(株)・豊田通商(株)が出資する自動車サスペンション用アルミ鍛造部品製造合弁会社「コウベ・アルミナム・オートモーティブ・プロダクツ社(Kobe Aluminum Automotive Products,LLC)」(以下「KAAP」)は、北米における自動車サスペンション用アルミ鍛造部品需要の拡大に対応するため、溶解鋳造ライン・メカニカル鍛造プレスなどの一貫生産設備を増強することを決定した。KAAPによる設備投資額は約6,600万米ドル(約52億円)で、2014年春の稼動開始を目指して今春に着工する。

KAAPは、北米における自動車サスペンション用アルミ鍛造部品の製造販売拠点として2003年5月に設立、2005年より生産を開始し、自動車の軽量化ニーズと共に拡大するアルミサスペンション需要に対応するため、順次設備増強を行ってきた。現在は鍛造プレスが4機の体制で操業しており、月平均で約27万本を生産している。

北米における自動車生産は、リーマンショック後に一時低迷したものの、2010年以降は順調に回復を辿っており、引き続き増加が見込まれる。さらに、北米市場では、燃費規制が今後大幅に強化されることから、自動車の軽量化ニーズは特に高まっており、アルミサスペンション需要の拡大が期待できる。

KAAPが得意とする中/大型の自動車サスペンション用アルミ鍛造部品については、北米で大きなシェアを有しており、設備増強により拡大する需要を確実に取り込めることから、新たに鋳造ラインを1ライン及び鍛造プレスを2機導入し、生産能力を拡大することを決定。

神戸製鋼所のアルミ鍛造事業は、日・米・中の3極生産体制を構築しており、現在、三井物産及び豊田通商と事業展開している中国の神鋼汽車絽部件(蘇州)有限公司でも、設備増強を進めている。今回の設備増強も含め、グローバルに拡大するアルミサスペンション需要へ対応するための供給能力を確保し、燃費向上やCO2削減に繋がる自動車軽量化に貢献していく、という。

<今回の設備増強概要>
建屋 約8,100平方メートル
増強設備 溶解鋳造ライン1式、鍛造プレス2台、その他付帯設備
投資金額 約6,600万米ドル
増員規模 約100人(フル操業時)
竣工時期 2014年春頃(設備稼動開始予定)

<Kobe Aluminum Automotive Products,LLCの概要>
所在地 アメリカ合衆国ケンタッキー州BowlingGreen市
設立 2003年5月設立
代表者 小池 進
従業員 約230名
資本金 2,400万米ドル
株主構成 (株)神戸製鋼所60%、三井物産(株)25%、豊田通商(株)15%

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