[最新ニュース] 物流・生産拠点

横浜冷凍が68期連結決算を発表

2015/12/01

横浜冷凍(株)は、11月30日横浜市の同社で2015年9月期(第68期)の決算(連結)説明会を開催。売上高は1,547億6,700万円(前年同期比9.3%増)、営業利益38億7,400万円(同5.6%減)、経常利益40億3,900万円(同1.5%減)、当期純利益25億1,700万円(同37.1%増)の増収減益だった。

吉川俊雄代表取締役社長は、肉や海産物などの販売部門が振るわなかったことを説明。「円安や消費税、豚肉へのセーフガード措置などの要因もあるが、トップのリードや指導を反省したい」と述べ、販売については、付加価値を付けた商品とし、「90期までには販売部門を強い体質にする」と意欲をみせた。

説明会は11月26日開催のアナリスト・機関投資家向けに用意された資料を基に進行。トピックスとして、東京都大田区の京浜島に2017年9月末完成予定で、約2万1,000tの物流センターを建設することが報告された。さらに、同社グループの水産商社、アライアンスシーフーズがノルウェイの水産加工企業、ホフセスグループのホフセスインターナショナルと資本参加を含めて包括的な業務提携し、中国向けにサーモンオイルのサプリメントのネット通販を実施することも説明された。

セグメント別に業績をみると、冷蔵倉庫事業は売上高241億3,900万円(同8.3%増)、営業利益47億4,800万円(同0.9%減)。新設の4つの物流センターの減価償却費の通年計上や、立ち上げ時の臨時費用など、経費が増加し計画値には届かなかったが収益拡大基調を維持しているとしている。入庫取扱量は約4万6,000t増加(同3.9%増)、出庫取扱量は約3万t増加(同2.4%増)。平均保管在庫量は24万1,000t(同8.0%増)で、畜産品の入庫が好調だった。食品販売事業は売上高1,305億9,500万円(同9.4%増)、営業利益11億8,900万円(同7.5%減)。不採算在庫の圧縮を徹底し、戦略的商材は積極的に販売し同第3四半期以降は回復基調に転じたとしている。

京浜島に新設する物流施設は森永乳業の1万900.92㎡の土地(9月16日に契約)で、同様に森永乳業が所有する同区の平和島の土地3003.12㎡も取得。平和島については8,875tの冷蔵倉庫を運営している森永乳業の100%子会社、パックス冷蔵の全株式も買い取った。京浜島は東京港や羽田空港に近接した貨物集積地。横浜冷蔵では「フリートレード時代を見据えた戦略的な拠点」という位置づけで、平和島については同地区で稼働している6センターの連携基地として活用していく。総投資額は90億円から100億円としているが、2016年8月に竣工予定の北海道の低温物流基地「十勝第3物流センター」と、タイに竣工した「バンパコン第2物流センター」を含めて施設整備に約200億円を投資した。

ホフセスグループとの業務提携でヨコレイグループは、アトランティックサーモンの加工遺品を北米・欧米の大手量販店向けに輸出販売と、日本においては鮭ハラスの独占販売権を取得した。また、中国へのサプリメントの通販事業については、ホフセス社との共同出資で新会社、HFSアライアンス社を設立する。

決算報告では2016年9月期通期の連結業績にも触れており、売上高1,600億円(前年同期比3.4%)、営業利益50億円(同29.1%)、経常利益50億円(同23.8%)、当期純利益31億円(同23.1%)。また、11月13日付の中期経営計画で2017年9月期の業績目標を上方修正している。売上高1,650億円(修正前1,500億円)、営業利益57億円(修正なし)、経常利益57億円(同)、当期純利益32億円(同)となる。


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