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ヤマトグローバルエキスプレス、羽田空港ベースの保冷施設を中心とした機能を拡充

2014/07/01

ヤマトホールディングス傘下で、法人顧客向けに「航空便」などのサービスを提供するヤマトグローバルエキスプレス(株)(本社:東京都港区)は、羽田空港国内貨物地区に位置する羽田空港ベースのリニューアルを行い、保冷施設の拡張や最新マテハン機器を導入し、7月1日より本格稼動すると発表した。

同社羽田空港ベースは、ヤマトグループにおいて、法人向けのスピード輸送に必要不可欠な国内航空貨物輸送の基幹施設の役割を担ってきた。

近年、消費者の「食の安心・安全」に対する意識向上により、鮮魚・野菜などの生鮮食料品を「鮮度・おいしさ」を保ったまま、手に入れたいといったニーズが高まっている。

このようなニーズに応えるため、同社羽田空港ベースは、「航空貨物一貫コールドチェーン機能の高度化」を実現するための保冷設備スペースの拡張と、羽田空港国内貨物地区という立地を最大限活かした「スピーディな仕分け・配送」を実現するための最新マテハン機器の導入をしたという。

(1)保冷設備スペースの拡張
保冷設備が無い、もしくは需要期に保冷能力が不足している羽田空港国内貨物地区の現状を鑑み、従来の保冷設備スペースから約100坪拡張した。保冷設備スペース内の「クール仕分け室」には、最大72台のエアコンテナが収容可能であり、室内には一時止め置きが可能な「冷蔵庫」「冷凍庫」を有している。日本各地の生鮮食料品を届け先ごとにクロスマージし届けられる保冷設備スペースの拡張により、「航空貨物一貫コールドチェーン機能の高度化」を実現する。

(2)高機能マテハン機器の導入
羽田空港国内貨物地区という立地に、高速・高品質な仕分けを実現する「羽田クロノゲート」と同様の最新マテハン機器であるクロスベルトソータを導入した。生鮮食料品の他、緊急を要する医療機器や繊細な精密機器などに対するスピーディな仕分けを実現する。

(3)多目的スペースの設置
保冷設備スペースに隣接した位置に広さ約200坪の多目的スペースを用意した。特別な温度管理が必要無い品物のクロスドックやマージ作業、一時止め置きや荷物の引取り・引渡し場所としての活用など、顧客のビジネスに合わせて利用できるスペースだ。

<同社羽田空港ベースを活用した事例>
顧客のさまざまなビジネスシーンに合わせて「航空貨物一貫コールドチェーン機能」と「スピーディな仕分け・配送」を提供する。

事例(1)『朝どれ当日便マージモデル』
「クール仕分け室」でのクロスマージにより複数産地の朝どれ食材を、同社羽田空港ベースに集約し、当日にまとめて配送。

事例(2)『百貨店催事納品モデル』
百貨店などの催事会場へスムーズな納品を行うため、品物を「クール仕分け室」または「冷蔵庫」「冷凍庫」で一時止め置きし、指定された時間に納品。

事例(3)『輸入商材モデル』
海外から輸入された食品や医療機器などの商材をリードタイム短縮のため、「クール仕分け室」や「多目的スペース」で、「クール宅急便」や「宅急便」に切り替えて配送。

<「バリュー・ネットワーキング」構想における役割について>
(1)スピード輸送を支える航空輸送のハブ機能
同社羽田空港ベースは、「国内航空貨物輸送に関わるハブ機能」を担っており、スピードと付加価値機能を一体化した多機能スーパーハブ「羽田クロノゲート」「厚木ゲートウェイ」「沖縄国際物流ハブ」と連携して運営していくことで、ヤマトグループの「スピード輸送」と「ネットワーク」をさらに強化する。 

(2)航空貨物輸送におけるプラットフォーム
国内や海外で生産されている魅力ある商品を、小売業や飲食店また個人の顧客へ、より早くより最適な方法で届けることができる国内航空貨物輸送のプラットフォームを目指す。

<ヤマトグローバルエキスプレス羽田空港ベースの概要>
名称:ヤマトグローバルエキスプレス羽田空港ベース
所在地:東京都大田区羽田空港3-2-3 E-2
構造:鉄骨造平屋建(一部事務所部分2階建)
敷地面積:8,448平方メートル(約2,556坪)
上屋面積:5,280平方メートル(約1,597坪)
 クール仕分け室該当面積:約1,025平方メートル(約310坪)
 自動仕分け機該当面積:2,880平方メートル(約871坪)
 多目的スペース該当面積:720平方メートル(約218坪)
装備:自動仕分け機
 クロスベルトソーター:全長約140m
 自動仕分け機性能:9,000個/h
X線検査装置

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