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物流連、労働力問題小委員会で鴻池・スイッチセンター効果を言及

2014/10/31

(一社)日本物流団体連合会(物流連)は10月23日、第5回労働力問題小委員会を東京都千代田区の全日通霞が関ビルにおいて開催した。

講師の鴻池運輸(株)の二名の担当課長により、同社の「関東関西間のトレーラースイッチセンターの取組み」について講演が行われた。

同社は10月1日、静岡県島田市内に長距離トラック輸送の中継拠点となる「島田金谷スイッチセンター」を開設。従来、関東・関西間を1泊2日で運行していたが、同センターを起点に関東まで、関西までの運行をそれぞれ日帰りで実施、同センターで接続。これによりトラックドライバーの長時間労働を解消する試みだ。

同センター開設の背景にあるのは、業界を取り巻く深刻な運転手不足、協力会社の減車・撤退などに対する危機感だという。自社による幹線車の運行、安定した輸送サービスを継続することを目的とするが、実際に運行に携わるドライバーからは「毎日家に帰ることができる」、「配送先がある程度固定されてくるので仕事がしやすい」などの声が聞かれている。

同社の取組みは労働力不足解消に有効であることから、委員から高い関心が寄せられ、拠点設立までの経緯など多くの質問が寄せられた。また、今後中継輸送を拡大するために、現行制度の改善を求める意見も出された。

続いては「機械化・自動化による荷役の効率化」と題し、事務局からマテハン機器など大型設備投資の導入による自動化・効率化事例、荷役の現場におけるロボット技術、宅配業における電動アシスト自転車の活用事例の紹介があった。インターネット通販市場の拡大と物流センターの労働力不足への対応で、ますます注目が集まる分野だ。

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