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ヤマト/アルピコ、安曇地域の路線バスで客貨混載開始

2020/11/06

ヤマト運輸(株)は11月9日から、アルピコ交通(株)と路線バス網の維持および物流効率化、環境保全を目的に、長野県松本市安曇地域で「客貨混載」を開始する。

同事業は11月4日に客貨混載として長野県初の物流総合効率化法による流通業務総合効率化計画の認定を受けている。

アルピコ交通は長野県松本市から上高地までの路線バスを運行しており、上高地付近では環境保護のため一般車両の乗り入れが制限されているため、路線バスは観光客および地域住民の重要な交通インフラとなっている一方、地域の住民が減少するなど、路線維持のための収益確保が課題となっている。

一方、ヤマト運輸は松本市安曇地域(奈川、白骨、乗鞍、上高地)で4台のトラックを活用し宅急便の集荷や配達を手がける中、白骨地区のセールスドライバー(SD)がその日の午後に安曇地域で配達する荷物を宅急便センターで受け取るために約70kmの距離を往復しており、顧客へのサービス提供時間の減少が課題となっている。

今回開始する「客貨混載」は、こうした双方の課題解決に向け路線バスのトランクスペースを活用し荷物を輸送するもの。アルピコ交通は新たな収入源を、ヤマト運輸はSDの地域滞在時間を増加させ顧客のサービス品質の向上を図りつつ、CO2排出量を削減し環境保全に貢献する。

●取り組み内容
(1)ヤマト運輸が奈川、上高地、乗鞍、白骨地域の顧客に配達する荷物を、アルピコ交通 新島々営業所へ持ち込み、路線バスへ積み込む。
(2)路線バスが乗客と宅急便を乗せて「新島々」バス停を出発し、「奈川渡ダム」バス停へ到着後、待機していたヤマト運輸SDに荷物を引き渡す。
(3)路線バスから受け取った荷物を、ヤマト運輸SDが各地域の顧客に配達する。

●取り組みのフロー図

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