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キリン・アサヒ、モーダルシフト推進で共同配送センター開設

2016/07/29

キリンビール(株)とアサヒビール(株)、日本通運(株)、日本貨物鉄道(株)の4社は7月27日、鉄道コンテナによる共同輸送の開始を発表した。環境負荷の低減とトラック不足などの社会的課題の解決を目指す。

両ビール会社が石川県金沢市に共同配送センターを開設し日本通運が運営。両ビール会社の製品を管理する。配送は両社の物流子会社が行う。配送センターまでは、アサヒビール吹田工場およびキリンビール神戸工場で製造した商品をJR貨物が鉄道輸送する。これによりJR貨物は、関西~北陸間の往復輸送量の差により発生する空コンテナを有効活用できる。2017年1月から石川県における配送を開始し、同年秋からは富山県へとエリアを拡大する。

両ビール会社はこれまで愛知県・滋賀県にある工場から届け先まで、200~300 ㎞のトラック配送を行ってきたが、ドライバー不足などにより現行のトラック配送に替わる新たな物流体制の構築が共通課題となっていた。

また、地球規模で問題となっているCO2をはじめとする温暖化ガスの削減は、各企業 が最優先で取り組むべき課題となっている。今回の協業を通じて、年間1万台相当の長距離トラック輸送を鉄道コンテナにモーダルシフトし、 年間約2,700tのCO2削減を実現する見込み。

また両社は2011年8月から首都圏における小口配送および茨城・埼玉・長野・静岡の4県の一部地域における空容器の回収を共同で行っている。今回、日本通運とJR貨物の協力の下、新たな物流モデルを確立し、社会的課題の解決に積極的に取り組んでいく。

配送センター概要
名称:アサヒビール金沢配送センター/キリン金沢物流センター(仮称)
住所:石川県金沢市専光寺町イ54 日通専光寺物流センター内
面積:(敷地)5,000 坪、(建物)1,200 坪(倉庫3棟のうち1棟)

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