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フェデックス、ヘルスケア業界向けに温度管理セミナー開催

2016/05/10

フェデックスエクスプレスは5月9日、関西国際空港の北太平洋地区ハブで、ヘルスケア業界の顧客を対象とした施設視察および温度管理輸送に関するセミナーを4月26、27日に実施したと発表した。参加者は計26人。

施設視察では温度管理輸送専用施設「フェデックス・コールドチェーンセンター関西国際空港(KIX)」に案内し、同施設がオペレーションの中でどのように活用されているのかを紹介した。航空機の駐機場の近くに設置されている同施設には、3 つの異なる温度帯での貨物の冷凍・冷蔵保存が可能なコンテナと2つの異なる温度帯を維持して作業ができるエリアがある。そのため貨物を荷下ろし直後に搬入し、搭載直前まで保管しておくことが可能。

また、近年の輸送例として増加している臨床検体や治験検体、動物から採取された細胞サンプルなどを輸送する際に使用する梱包材と保冷材を解説し、梱包方法のデモンストレーションを行った。顧客自身で手軽に準備することができる梱包材「フェデックス・コールド・シッピング・パッケージ」や、乾燥蒸気技術により、-150度を保つ「フェデックス・ディープフローズン・シッピング・ソリューション」の容器に加え、顧客の要望に合わせたカスタムメイドの梱包を使用した事例も紹介した。

医薬品の流通は、品質を保つための国際的なガイドライン「Good Distribution Practice (GDP)」に則って計画・実施され、輸送を行う物流業者にも、このガイドラインを順守できるような体制が求められている。セミナーでは、フェデックスによる、顧客への標準作業手順書(SOP)作成のプロセスのほか、輸送時の不確定要素である気候や季節変動、通関での滞留の可能性などに適切に対応するための体制について解説した。

温度管理が必要な貨物の中には、通関書類の準備に細心の注意を払う必要があるものが含まれる。顧客が準備する書類の作成に関して、通関手続きや動物検疫などがスムーズに行われるようなヒントや、国による貿易規定の違いの具体例についてのレクチャーも行った。

●フェデックス社員による施設説明の様子(上)、フェデックスで使用している梱包材(中)、梱包方法のデモンストレーション(下)

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